2018年1月15日月曜日

イマドキの憲法知っとこカルタ(仮) 1枚ずつお披露目(今日は「く」)☆



 憲法ビンゴと並行して作成中の
 「イマドキの憲法知っとこカルタ(仮)」。 
 単に憲法の条文を紹介するだけではなくて、その条文にまつわる
現代的なトピックや、制定の経緯、今起きている改憲の動きなど、
憲法の「イマドキ」が分かるカルタを目指しています。

 1月22日(月)の木村草太先生とのトークイベント(https://www.facebook.com/events/963416003809569/)で披露する一部を、
少しずつお披露目していってます!☆

 今日は…「く」!

く “ 国が決めんな 家族のカタチ ”



 24条の札、2枚目です。
 なかなかギョっとするイラストかとw

  憲法24条は、女性が男性と対等な存在であることを宣言するとともに、
家庭内でも「個人の尊厳」が守られなければならないと規定しています。
 家族のメンバーだれもがかけがえのない大事な存在であること、家庭内
でも尊厳ある個人として生きていること、そこに優劣の関係などないこと…
 明治憲法とともに、大日本帝国憲法を強固な全体主義国家に作りあげた
家制度は、この憲法24条に真っ向から反するものとして、廃止に追い
込まれました。親子間にも夫婦間にも兄弟姉妹間にも、支配従属関係や
優劣がなどあってはならず、性別の役割分担もありません。

 憲法24条は国家が「あるべき家族」像や「あるべき嫁」像などを国民
に押し付けてはいけないことを説いています。


 でも、それぞれの家族の幸せのカタチを編み出しても、なかなか受け入れ
られないおかしな現実も多々あります。
 結婚で姓を奪われて例えようのない苦しみを味わう人(ほとんど女性)
がいるというのに、選択的夫婦別姓は「日本の伝統的家族が崩壊する」
という謎すぎる理由で断固反対するのが安倍政権や自民党です。
 夫のDVやモラハラから逃げて母子で生活する世帯も少なくありません。
尊厳から心身と尊厳を守るためにも、子供を平穏な環境で育てるためにも
最善の策である場合、母子が安定した生活を営める福祉のバックアップが
必須です。なのに、生活保護基準はどんどん削られていく一方。これでは、
どんな暴力やモラハラにさらされていても、そこから逃れにくく、母子は
追いつめられる一方です。
 
 最後に、同性婚はどうでしょう?
 最近では台湾やオーストラリアで同性婚が合法化されました。
 日本国憲法下では…「婚姻は両性の合意のみで」という条文の文言を
どうとらえるか、が問題になります。近年の憲法学会では、「同性婚を
異性婚と同程度に保障することを命じているとはいえない」という見解
が通説です。その上で、さきほどの文言が家制度の否定のために書かれ
た文言であるという経緯を重視すれば、同性婚を法制化したとしても違憲
ではない、といえるでしょう。

 24条も、書いてあるだけでは力にはなりません。どんどんこの条文を
使って、「憲法にこう書かれているのにおかしい!」と声をあげて、社会
を憲法に近づける努力が、必要ですね。。。


* 1月22日(月)18:00~
 あすわか×木村草太先生
  「ビギナーのためのイマドキの『憲法改正』」!
 イベントページ↓
 https://www.facebook.com/events/963416003809569/
 参加申し込み(氏名・メールアドレス)は↓
 asuwaka180122.souta@gmail.com