2015年5月1日金曜日

知らない間にアメリカ軍を支援することが約束されていた件

4月27日、政府は、アメリカとの間で「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の改定に合意しました。

新ガイドラインは、「切れ目のない」緊密な軍事協力を行うとして、自衛隊と米軍が一緒にすることを具体的に決めています。
たとえば、アメリカに向かうミサイルの迎撃やら、
シーレーンでの機雷を取り除く作業など。

でもでもこれって、日本が攻撃されていない場面で自衛隊が武力を行使するっていう具体例なんですよね。
つまり、集団的自衛権の行使の具体的な中身を、アメリカに約束してきちゃった、というわけなんです。


えっいつの間にそんな…国会ではまだ決まってなかったよね?と思った方。
「切れ目のない」ってなんかどこかで同じフレーズを聴いたような…「安保法制」とやらのキャッチフレーズだったんでは…と思った方。
そうなんです。
このガイドラインは、まだ法律として通っていない、まだ具体的な条文案も出てきていない、「安保法制」の内容の先取りなんですよね。

ここで、憲法に詳しい方は、国と国との約束、条約だったら、国会の承認が必要なのでは!?
と疑問に思うかもしれません。
でも、ガイドラインはこれに基づく立法などが「義務」づけられるものではなく、条約ではないので、国会での承認は要らないと説明されているんです。

でもですよ。
仮にも一国の政府が、他国との間でこんなに具体的な約束をした場合、当然、その約束に沿って行動することが求められますよね。それを裏切ると、外交的な信頼をなくしてしまいかねません。
国会での議論も承認もなく、国民にもほとんど知らされないまま、勝手に約束してしまっていいものでは絶対にないと思うのです。
みなさん、夫や妻、親なんかが、自分に何の相談もなく「こいつがボランティアで○○やりますんで」と他人に約束してきちゃったらどう思いますか?

しかも、その内容が日本の憲法や法律の定めた範囲の中のことではなく、
政府がずっとやらないと言ってきた集団的自衛権の行使を内容とし、これまでの日本のあり方を全く変えようという内容のものなわけです。

日本弁護士連合会も、ガイドラインの改定に抗議する会長声明を出しています。
http://www.nichibenren.or.jp/…/statem…/year/2015/150428.html

あまりにも、憲法や民主主義や国民が無視されすぎていませんか?