2014年11月30日日曜日

今さら人に聞ケナイ集団的自衛権<シリアやパレスチナでの武力行使に参加するってこと>


集団的自衛権に賛成する人たちは、「国連憲章でも認められた当然の権利だ」と言います。

 

でも、本当は、国連憲章に集団的自衛権が入る予定なんて全くなかったんです。

武力行使は禁止することになっていました。

ところが、冷戦(アメリカvsソ連)真っ最中ということで、アメリカを中心とする西側諸国が大反発!

国連憲章の中に、集団的自衛権の規定を入れることになってしまいました。

集団的自衛権は、西側諸国の利益のために、後付けで追加されたものなんです。

 

では、実際のところ、集団的自衛権はどのように使われてきたのでしょうか。

 

たとえば、今年9月にアメリカが行ったシリアへの爆撃。

アメリカは、「シリアから攻撃を受けているイラクが助けを求めてきたので集団的自衛権を行使しました」と国連に報告しました。

 

また、安倍首相は今年5月、「地域の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献する」と言って、イスラエルと協力していく方針を出しました。

でも、イスラエルといえば、今年7月以降、パレスチナ・ガザ地区へ激しい空爆をおこなった国ですよね。

 

このような集団的自衛権の行使は、平和の実現に役立つのでしょうか。

答えは「NO」です。

これら2つの空爆によって、たくさんの人が死に、たくさんの人が不幸になりました。

どちらの空爆も、平和ではなく、さらなる犠牲と混乱をもたらしただけです。

 

このように、集団的自衛権は、大国が小国に武力攻撃することを正当化する「大義名分」として使われています。

日本が集団的自衛権を行使できるようになると、アメリカと一緒に空爆に参加したり、イスラエルから頼まれて一緒に空爆を行うことになるかもしれません。

 

それで本当に日本の安全は守られるのでしょうか?