2017年8月7日月曜日

憲法改正自体が自己目的!!、、、て堂々認めちゃってるし?? \(-_-;)汗


 8月1日、自民党憲法改正推進本部の議論があったそうで、
朝日新聞がこれを報じていました。
 http://digital.asahi.com/articles/DA3S13067247.html


 ここでは自民党が「改憲4項目」として候補に挙げているテーマを
議論したのだそうです。
 ①9条に、自衛隊を位置づける「加憲」をするか?
 ②緊急事態条項をいれるか?
 ③選挙区の合区解消
 ④教育無償化       
 のことです。
 (なんかいつの間にやら、この4つに絞って議論、なんてことになって
いるのですよねえ(-_-)…)
 なんでだろう、そんなこと強く希望する声が市民からあがったんだっけ、、、?
 この報道によると、河野太郎議員西田昌司議員との間で、以下のような
発言があったとのこと。
  ↓

河野「教育無償化は現行憲法のもとで政策議論
  でやっていくのが正しいと思う」

西田「わざわざ憲法論議をしなくても法律事項で

  十分できる問題だ。なぜこの問題を(議論)する
  かというと、まさに憲法改正を目的化しているんだ」


 うおぉぉぉ、、、、( ̄□ ̄;)
 ここまで開き直った発言だと、思わずあっぱれと言いたくなるような
ならないような…


 今さらですが、憲法とはこの国の最高法規。国民の自由・人権を守るために、
権力をしばるものです。
 その憲法を「変えよう」という議論は、こんな順番で進むべきものですよね。↓

① 国民のよりよい生活のために実現したい政策がある
   ↓
② その政策実現のために必要な法律がないなら、法律新しく作るか、既にある
 法律を改正しなければならない。
   ↓
③ その法案が、今の憲法に反してしまう。(憲法違反の法律は無効。)
   ↓
④ 必要な法律を作れるようにすべく、憲法改正を検討したい


 さて。
 教育無償化は、今の憲法で、禁じられていませんので、無償化を実現
したいなら、法律を作ればいいだけの話です。
 わざわざ憲法に書くなんて大げさなことをする必要はまったくありません
(多数の議席をお持ちですので、簡単にできるでしょう←皮肉)。
 自民党がなぜ教育無償化をわざわざ「改憲テーマ」にしているのか…
その疑問に、西田議員が、身も蓋もなくwズバっと答えてくれているわけです。
 「なぜこの問題を(議論)するかというと、まさに憲法改正を目的化して
いるんだ」と。憲法を変えたいから変えたいんだよ、変えること自体が目的
なんだよ、変えられるならなんでもいいんだよ。

 
 ちなみに、時々、この教育無償化について、次のようなご意見があります。
「確かに憲法改正しなくても教育無償化は実現はできる政策だ。しかし、
憲法に書き込むことによって権威が増して、実現のための予算がつきやす
くなるから、憲法に書き込む意味はある。」

 …(-_-;)うーん、現実にはそううまくいくとは思えません。
 たとえば憲法25条にははっきりと「すべて国民は、健康で文化的な最低
限度の生活を営む権利を有する。」と書いてありますが、その権利実現の
ための政策は優先順位高く予算配分されているでしょうか?
 25条を具体化している生活保護法は1条ではっきりと
「この法律は、日本国憲法第二十五条?に規定する理念に基き、国が生活に
困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、
その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的と
する。」と書いていますが、安倍政権下で生活保護予算は削減されています。

 国がなんらかの給付、支援をすることではじめて実現することができると
いうタイプの人権(社会権といいます)の場合には、憲法に書いてあっても
実現には法律が不可欠で、時の政権のやる気次第で実現の程度には
かなりの差が出ます。
 どんなに「生存権は基本的人権だ」と理解を促しても、「生活保護はワガ
ママだ」という強い自己責任論を背景に福祉政策を切ってきた政権の歴史を
振り返れば、「憲法に書き込みさえすれば関連政策は優先的に実現される」
などとはまったく期待できないのです…。


 憲法は主権者国民のものです。人間らしく、そして世界にたった一人しか
存在しないかけがえのない「自分」らしさを大事に生きていくための命綱です。
政治家の執念で勝手に変えられるのだけは、ごめんです!