2017年8月8日火曜日

やや日めくり憲法 88条(皇室財産及び皇室費用)




<日本国憲法88条>

  すべて皇室財産は、国に属する。
 すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決
を経なければならない。


 うーーーむ。
 なかなか…興味無かったら一生見なかったかもしれない条文ですねw!

 しかし、一度くらいは目を通してみましょう。



 戦前、天皇の財産(御料)や皇族の財産すなわち皇室財産は、帝国議会の
統制外でした。

 そりゃ、神聖にして侵してはならない絶対君主ですものね…

 その人達の財産をコントロールするなどおこがましい、といったところで
しょうか。


 当時の皇室財産としては、
莫大な株式・有価証券、広大な土地(国土の3.6%)・御用邸、

なぜか日清戦争で得た賠償金の一部とかまであり、

天皇家は目が飛び出るような巨万の富を持っていました。

(当時天皇家に次ぐ資産家であったとされる住友家の当主の30倍以上
あったとか!)



 戦後、天皇が民主主義国家である日本の「象徴」となったことに伴い

皇室財産はほぼすべて国有(皇室のために使う財産)となりました。

 わずかな例外は、新嘗祭などする宮中三殿や、三種の神器です。



皇室用財産の一覧表は宮内庁HPにあります。





 皇室財産が国有になったことから、天皇や皇族の生活費や国家機関として
の活動費は、国が出す必要があります。
 そこで、皇室の費用は、すべて国会の議決する予算に基づいて支出される
ことになりました。


 具体的には、内廷費(生活費のようなもの、毎年3億円ちょっと)、
宮廷費(儀式費、国賓の接待費など)、皇族費(皇族の品位保持のための
費用など)の3種類があります。






 権力を持たなくなったとはいえ、影響力や権威があり続ける存在なので、

主権者国民がそのお金の動きに縛りをかけるのは、立憲主義の考えからすれば
すんなり導かれる結論、ですね。