2017年8月7日月曜日

やや日めくり憲法 86条(予算の作成と国会の議決)



<日本国憲法86条>
 内閣は、毎会計年度に予算を作成し、国会に

提出して、その審議を受け議決を経なければ
ならない。



 予算とは、毎年集める税金がどれくらいの額になるのか(歳入)、
集めた税金をどの分野にいくら使う予定なのか(歳出)の見積り(計画表)
です。

 国は、外交、防衛、警察、教育、福祉、労働政策などさまざまな行政を
行っていますが、どんなことをするにもお金がかかりますよね。
 毎年の税収がどれくらいの額になるのか(歳入)、また、集めた税金を
どの分野にいくら使うのか(歳出)の見積りを定めているのが予算です。


 税金をどのように集め、どのように使うかは内閣の仕事で行政権に属し
ます。しかし、税金がどのように使われるかは、私たちの生活に深く関わる
ことですよね。
 そこで、国会の議決が必要な予算という形で国の財政行為を縛ることで、
税金の使われ方を監視しているのです。

 歳入の見積りは、財務省主税局が行います。
 一方、歳出は、財務省主計局が担当しています。毎年夏の終わりごろに
各省庁が、「うちは、来年はこんな仕事をする、それにはこれだけのお金が
必要だから予算をつけて。」ということを主計局に要求します(概算要求)。

これに対して、主計局が「いやいやこんなの不要なんじゃないの」といって
減らそうとする、そうした攻防を経て、12月末頃に財務省原案ができて、
翌年1月の通常国会に提出されます。

 その後、衆参の予算委員会で審議されますが、その過程で国民の声が
反映されて予算案が修正されることもあります。
 そうした過程を経て、晴れて予算となるのです(なお、予算案は衆議院
から先に審議され、また、衆議院の議決が優先されます(60条))。

 このように、予算は、国会で議決されることで民主的な統制が及ぶことに
なっていますが、実際には国会に提出された予算案が大きく変更される
ことはほとんどありません。
 私たちの意見を予算に反映させるためには、国会や各省庁に対して、
請願権(16条)を行使したり、意見を表明したりしていくことが大切です。
 つまり、概算要求をする前の段階から国会や各省庁に働きかける不断の
努力が必要なのです。