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2015年1月21日水曜日
日本人がテロの標的になった(これからもなり続ける)ことの意味について
武装集団「イスラム国」が、日本人2人を人質にとり殺害を予告、
身代金2億ドルを要求しています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000080-jij-pol
とにもかくにも、人質となっているお2人の無事を祈ります。
彼らの今回の行動は、安倍首相が17日にカイロでの演説で表明した、
イラクなどへのイスラム国対策としての2億円の資金提供に反発して
なされたもののようです。
人の命をなんだと思ってるのか。
このような卑劣な行為を断じて許すことはできません。
ですが『テロに屈しない』と即座に官房長官が会見でおっしゃった、
その『テロに屈しない』という言葉の薄さが気になります。
なぜこのような事態を招いてしまったのか。テロ集団を追い込む
にしても、人質を取られるようなことにならない別の方法があった
のではないか。
そういう自分を顧みる姿勢が、感じられないのです。
日本が欧米とともに『十字軍』と呼ばれ敵視され、テロの標的になる。
かつて中東から尊敬のまなざしでもって見つめられていた、その日本が、
です。
しかし、その尊敬の根拠が憲法9条にあったことを考えれば、この
流れには必然性を感じざるを得ません。
集団的自衛権の行使を容認し、せっせと対立当事国の一方のみへ
の経済援助をし、自衛隊の恒久的派兵を目指し、武器輸出解禁を
目論む。つまり憲法9条を骨抜きにする計画…第2次・第3次安倍
政権の道のりは、まさしく憲法9条を骨抜きにする道のりそのもの
のように思えます。
いかなる戦争にも参加しない、いかなる武力も持たない、武力に
よる解決などありえないからだ、という確信を、この2年間で引き
裂き、「結局腕力が強いもん勝ちなんだ」「外交という政治の失敗
のツケは国民の命で払っていいんだ」という歴史の歯車を逆回転
させるような世界観で塗り替えようとしているのではないでしょうか。
であれば、9条への尊敬のまなざしは、その骨抜き化と共に
消えるのは当然です。
これまで当会は、繰り返し警鐘を鳴らしてきました。例えば集団的
自衛権の行使は、他国間の戦争への参戦です。同盟国ととあるA国
との戦争に参加するということはすなわち、A国の敵となることです。
どんなに「必要最小限のことしかしない」などと言ったところで、A国
にとっては日本からの攻撃なのです。その瞬間、A国からのいかな
る攻撃も、日本は覚悟しなければなりません。これと同様、憲法9条
を破棄して、武力行使ないし戦争を是とする世界へ足を踏み入れる
ということは、誰かの敵になり、誰かからの攻撃、そして罪のない人
の命が一瞬で奪われることをOKとする、ということです。
そして、本当にテロの標的になりました。政権は、自分がやって
きたことがどれほどシビアなことか、理解してくれたのでしょうか。
『国策に影響はない』と言い切る前に、そのことを真剣に顧みて
頂きたいと思います。でなければ、もし人質となったお2人が無事
解放されても、第2・第3のテロが起きてしまいかねません。
そんな岐路に、立っているのです。