2014年12月24日水曜日

今さら人に聞けない集団的自衛権<「積極的平和主義」って平和主義なの?>

 安倍首相は、国会や国連総会での演説などでしょっちゅう「積極的平和主義」というコトバを強調しています。
 

「積極的平和主義」の具体的メニューが全体的によくわかる資料があります。
 それは、自民党が2012年7月に発表した「国家安全保障基本法案」。
 集団的自衛権を認めることも、秘密保護法を作ることも、ここのメニューの一つになっています。
 また、当時は野党だったからか、かなりイケイケドンドン?な内容です。
 
 総論的なところを見てみると、「安全保障の目的」は、「あらゆる脅威」に対処して、国の独立と平和を守るだけじゃなく「国益」を確保すること!(第2条)だそうです。
 「あらゆる脅威」ってのは、直接の軍事攻撃に限られないし、「国益」ってのは、国境を越えた利益(海外に進出している日系企業や資産など)というものも含め...るようです。

 あれれっ? 集団的自衛権って国民の平和や命を守るためのに行なう「必要最小限の自衛」のための措置だって言ってましたけど、積極的平和主義っていうのは、あまり「控えめ」な感じがしません
 直接の軍事攻撃以外の「脅威」にもドンドン対処するし、海外にある利益を守るためにもセッキョクテキに外へ出かけて行くよってことなんですかね~。

 また、「国は、教育、科学技術、建設、運輸、通信その他内政の各分野において、安全保障上必要な配慮を払わなければならない」(第3条)と言っています。
 ナンダカ、国の政治は何においても「安全保障(=軍事)を優先」にしなさい、ということのように聞こえてしまうのは気のせいでしょうか?

 ところで、日本国憲法の平和主義は、「消極的」なのでしょうか
 いえいえ、単に「戦争しません」と言うだけ番長なのではなく、「戦力を持たない」ことはもちろん、そもそも戦争の原因となる「恐怖と欠乏」をなくさなきゃいけないね~みたいなことまで考えているので、ある意味セッキョクテキに平和を追求しているとも言われています。
 しかし、安倍内閣のいう「積極的平和主義」とは、何に対してセッキョクテキなのかが全く違うように思えますが、いかがでしょうか?

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今さら人に聞けない集団的自衛権シリーズ
<集団的自衛権権とは?>
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