2014年12月22日月曜日

今さら人に聞けない集団的自衛権<地理的限定ってほんと?>

集団的自衛権を認めるといっても、あくまでも「限定的」ですっ!
という説明がさんざんなされていて、
自衛隊が出動するのはいかにも日本近海だけかのようなイメージを持っている方も少なくないかもしれません。

今日、こんなニュースが流れました。
「集団的自衛権 安保法制に地理的制約なし 政府方針 ホルムズ掃海を視野」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141222-00000052-san-pol …(産経新聞)
「限定的に」といっても、日本近海に限られるわけでは全然ない(=地球の裏側もありうる)、というわけですね。

実は、7月1日の閣議決定では、「集団的自衛権といっても日本の近くでだけねー」なんて、一切書かれていません。

書かれていないだけではありません。
「脅威が世界のどの地域において発生しても、我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている」
という一文があり、地球上のどこで発生した紛争であっても日本が集団的自衛権を行使できるという内容になっています。

閣議決定は、むしろ「地理的限定なんてないよ」という内容になっているんです。

今年の春頃、自民党の高村副総裁は、
「日本近海でアメリカの軍艦が攻撃を受けているのに日本が助けなかったら、アメリカは日本有事の際に日本を助けることに意義を見出さないだろう」
と言って、集団的自衛権の限定容認を主張していました。
それから1年もたたないうちに地理的限定なしの法改正が進んでいるわけです。
どんなに「限定的」と言っていても、いったん認めたら際限なく広がっていくことのあらわれにしか見えませんね。

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今さら人に聞けない集団的自衛権シリーズ
<集団的自衛権権とは?>
http://www.asuno-jiyuu.com/2014/11/blog-post_32.html
<シリアやパレスチナでの武力行使に参加するってこと>
http://www.asuno-jiyuu.com/2014/11/blog-post_30.html
<解釈改憲という禁じ手>
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<「米艦の邦人輸送」の事例がイタイほど空想なワケ>
http://www.asuno-jiyuu.com/2014/12/blog-post_52.html