2014年12月5日金曜日

特定秘密保護法だって争点です ~あの声明文、1年ぶりに再掲~



  特定秘密保護法の施行(実際に力をもって動き出すこと)が
12月10日に迫ってること、選挙の喧噪にまぎれて忘れちゃって
いませんか?


  国民主権とか、三権分立とか、民主主義国家としての基本のキを
壊してしまう、冗談抜きで『稀代の悪法』が成立したあの日から、もう
すぐ1年が経とうとしています。


 もう成立しちゃったものは仕方が無い、ではないのです。
この法律の廃止を目指すアクションはまだ大きいし、廃止を目指す
政党や国会議員もいます。今回の選挙では、「特定秘密保護法の
廃止」も争点になっていることをぜひ多くの人に知らせてください。




 それでは、1年前、あの法律が強行に成立した時、あすわかが
悔し涙をこらえながら出して一部伝説化した声明文を、ひっさびさに
再掲します。
 あの時の思いを思い出して頂ければ幸いです。
知らないよそんなの、という方はぜひご一読を☆




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「特定秘密保護法の強行採決に強く抗議し、
        さっそく廃止へアクション起こそうよ!」声明
~諦めないことと希望を持つことが何よりも大事!~
               (ゆる~いバージョン)




  今日、参議院本会議にて特定秘密保護法が強行採決され、
可決成立してしまいました。
  私たち「明日の自由を守る若手弁護士の会」は、民主主義と
立憲主義を擁護する法律家団体として、これからも、特定秘密
保護法の廃止を強く求めます。

● 作ってくれとか誰も言ってないし(怒)勝手に作んなよ(怒)
 この法律が民主主義とか国民主権の原理とかから言って完全に
NGで、成立しちゃうことがつまり憲法改正と同じってことは、もう
皆さんも知ってますよね。


  世論調査、パブリックコメント、公聴会、そのすべてが、国民が
こんな強行採決なんか求めていないことを示しました。
ものすごい数の学者やアーティスト、さらには国連とか海外からも
異例なほどこの法案への批判が相次ぎました。
それにもかかわらず、理不尽すぎる議事運営を繰り返したあげく
強行に成立させた政府与党の姿勢は、治安維持法の再来とも
言われるこの法律と共に、戦後の民主主義の歴史上最大の汚点
となったことは間違いありません。

● 皆さんの声は、確実に政府与党をビビらせました。
 けれども、政府与党のありえない強硬な姿勢は、誠実に審議
したら負けるって彼らも分かってることの裏返し。
 制定過程を秘密にして、パブコメ募集もちゃっちゃと終わらせて、
通常国会じゃなくてめちゃ短い臨時国会に提出して、会期を一日も
延ばさなかったのは、反対世論の高まりが怖かったからでしょ、
明らかに。全国で「ヤバい」って世論が猛スピードで広まって、
皆さんが今まで見たことないような勢いで集まって起こしたアク
ションは、確実にあの法律LOVEな議員達をビビらせました。
これは、この国で生きるみんなに宿る「主権者としての力」が
やっぱりすごいものなんだってことを証明しました。

● まだ全然終わってないし、まだまだ起こせるアクションたくさんあるよ!
 皆さんには、まだできることがたくさんあります。
 例えば、この法律を廃止する法律とか、スタートを延期する法律を
制定してくれ、って国会に請願したり、国会議員にお願いすることが
できます。
 同法を死文化(意味のないものに)しちゃえってことで、情報公開を
パワーアップする法律や、国会や裁判所とかが権力を見張る権限を
強化する法律の制定ってのもアリ。 
 もしくは、ツワネ原則とか国際スタンダードに合わせるよう法改正を
求めることもできます。いっそのこと国会の解散を求めてもいいかも。 
 直接国会議員に言うのがめんどかったら、自分の住む市町村議会
や都道府県議会に頼んで、今話したよな国会へのアクションを起こし
てもらうこともOK。
 裁判で争うこともできます。どんどん情報公開請求をして、「え、それ
って特定秘密だからってこと!?」みたいな感じで拒否られたら、
公開を求める裁判を起こして、この法律が憲法に違反して無効なんだ、
と主張することができます。
 万が一にも特定秘密とのからみで逮捕されちゃったら、そのときは
刑事手続のあらゆる段階でこの法律の違憲無効と無罪を主張して、
たたかっていきましょうね☆

● がっかりしないで。上を向いて。
 ガッカリしないで!ガッカリしている余裕はないんです。
 むしろここからがこの歴史上まれにみる悪法とのたたかいのスタートです。
 ガッカリで終わっていたら、そこからは何も生まれません。
 それは民主主義や立憲主義を、もういいやって自分で斬り捨て
ることになるし、政府が今実現しようとしている「戦争できる専制国家
へのシナリオ」を黙認することにもなりかねません。
 「この法案ヤバくない?」と感じたその感覚と、私たちをバカにした
政府与党への怒り、そしてその結集が、確実に政府与党をビビらせ
たことを決して忘れないで、自信と希望を持って、一人ひとりがアク
ションを起こし続けること。権力にとって、いつまでも「めんどくさいヤツ」
であり続けること。それがこの国で誇りを持った人間として生き続ける
上で何よりも大切なことです。そしてそれは、この国と社会を引き継ぐ
子ども達に対する責任でもあります。
 子どもの未来を案じる思いを、今回の強行採決に対する怒りや悔しさを、
行動する力や共同する力へ変えて下さい。

 「明日の自由を守る若手弁護士の会」は、立憲主義・民主主義と
相容れない特定秘密保護法に強く反対し、民主主義国家にある
まじき強行採決に強く抗議するとともに、法律家団体として同法の
速やかな廃止を求め、民主主義と立憲主義の擁護に全力を尽くします。




2013年12月6日 「明日の自由を守る若手弁護士の会」




 共同代表 神保 大地  共同代表 黒澤 いつき