労働組合に入っておくって、大事だなぁとしみじみ思う事件を
ご紹介します。
予備校「河合塾」が、労働組合の書記長だった業務委託の講師が
校舎内で職員にリーフレットを手渡したことなどを理由に次年度の
契約をしなかった事件(中央労働委員会が維持した不当労働行為救済
命令に対し、河合塾が取り消しを求めた裁判)。
東京地裁は講師を労働組合法上の労働者と認定し、この契約費締結を
「組合活動を嫌悪する不当労働行為に基づくもの」と違法認定しました。
● 河合塾と戦った元講師、10年ぶりに教壇復帰へ
組合活動理由に契約結ばないのは違法と認定 東京地裁 (弁護士ドットコム)
<一部引用>
構内での文書配布は禁じられていたものの、佐々木さんがリーフレットを
配ったのは、休憩中やごく短時間だったことから、職場規律を乱す恐れが
ないなどとして、契約を結ばなかったことについて組合活動を嫌悪する
不当労働行為に基づくものといわざるを得ないと指摘。
さらに佐々木さんが組合の中心人物だったことから、組合を弱体化させる
ための支配介入だったとも認定した。
<引用終わり>
「予備校業界では業務委託が多く、簡単に契約を切られてしまう。
大企業が10年間、労力とお金をかけてきたら個人はまず耐えられない。
自分は組合に入っていたから潰されなかった。非正規の方々にも組合は
ある、生きていると伝えたい」という講師(佐々木さん)の言葉に、
重みを感じます。
このように、一人では会社にもの申すことはとても難しい(怖い)から
こそ、労働組合で団結して、会社にもの申せる権利はしっかり憲法に
保障されていて、この事件のような労働組合への嫌がらせは厳しく禁じ
られているわけです。
団結権があるのに、最近は労働組合に入る人は少ないようです。
(でも巨大労組が切り崩されてきた歴史は、逆に権力や使用者に
とって働く人たちの団結がどれだけ脅威か教えてくれますよね。)
自分一人ではなかなか会社に物申すことはできません。安定した
雇用・自分らしい人生を守るために、労組って大事です