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2017年11月10日金曜日
野党の質問時間の削減は“国会の死”に直結!
報道によると、自民、公明両党は国会審議の質問時間について
「与党5対野党5」で配分することを野党に提案する方針を固めた、
とのこと。
● 衆院質問「与野党5対5」、自公提案へ 野党を大幅削減(朝日)
http://www.asahi.com/articles/ASKC96RXYKC9UTFK010.html
先日より問題になっていた、野党の質問時間を削減する件、
与党は強行するそうです。
記事では、「野党側は政府をチェックする国会の機能が弱まるとして
引き続き、削減には一切応じない構えで、対立の激化は必至だ。」
と結ばれていますが、権力監視が使命のメディアこそ、もっともっと
怒らなければならないはず。
静観するような、中立なそぶりの書き方には違和感があります。
野党の質問時間が減らされることが、国会の死につながること、
先だって書きました。
何度でも言わなければなりません。
国会が主に何をする場所かと言えば、
政府から提出された予算案を審議して決議する場所。
政府が締結してきた条約を批准するかどうか決める場所。
そして、政府から提出された法案を審議して成立させるか廃案に
するか決める場所です。
ここで忘れてはならないのが、日本の政治システムは三権分立と
いえども議院内閣制だということです。
国会のマジョリティ(つまり自民党+公明党)の代表が内閣を組織
して行政を指揮する政府となる。
与党の意向が政府の意向となり、政府から出てくる法案や予算案は
事前にじゅうぶんに与党の意向を反映したものです。政府から法案や
予算案が出てきた段階では、すでに与党に説明もされ、与党の了承も
得ているわけです。
だから国会審議は、野党のためにあると言っても過言ではないのです。
提出されて初めて法案や予算案を見た野党が、「この予算配分は不公平だ」
「この法案はおかしい」と欠陥を指摘し、批判し、矛盾点をあぶり出し、
それを突かれた政府と与党が再検討や妥協を重ね、よりよい形の法案・
予算案を作る。
これが国会審議の本質です。
国会審議の核は、野党の質問です。
野党が質問できなければ、国会はただただ、政府の案を「はい、わかり
ました」とうなづくだけの機関になります。
そうなったら、もう三権分立など崩れます。
どんなにおかしな法案や予算案が出されても、批判的な質問ができない
なら、おかしさをあぶり出す報道も少なくなり、おかしいと声を上げる
こと自体が封じられるも同然です。
「謙虚に」とか言っておきながら、こんな提案をしてくる安倍首相は、
どこまでも民主主義を嫌うのだな、と、ゾっとしませんか。
よっぽどの独裁志向でないと、野党の質問時間を減らすなんていう手は
思いつきません(-_-;)ヤバスギ。
「ヤバいなこれ」と気づいた方は、ぜひ、TV局や新聞社にご意見のメール
や電話を送って下さい。この件がどれだけ日本の未来にとって危険か、
もっと報道してくれ、とみんなで迫りませんか!