2014年3月23日日曜日

講演会 大盛況でした!②



 金平さんが次のお仕事のため会場を後にし、山本直樹氏(漫画家)の
講演へと移りました。(山本さんは1991年、短編集『BLUE』が東京都
青少年保護育成条例で初の有害図書指定を受け、書店からの回収を
余儀なくされました。)





 「創作物を規制しようとする人はフィクションと現実の区別がついて
いないんじゃないか。」と語る山本さん。





 「創作物の99%はクズである。99%のクズが生み出される中で
1%の傑作が生まれる。表現の自由とはクズを作る自由である。」
という高橋源一郎氏の発言を引用しつつ、
「ゲスかどうか評価するのは国家や行政ではない。権力者の勝手な
趣味趣向で判断されても困る。」とお話になりました。





 また、反知性主義についても言及なさいました。
「人はパンのみに生きる者ならず、という言葉が好き。パンだけあれば
いいじゃないか、というのが反知性主義・経済原理主義だと思う。」




 最後の山口貴士氏(弁護士)の講演は、「性表現規制の傾向と対策」と
題し、性表現を規制する側の論理の傾向や、それに対して表現規制
反対側がどう対応すべきか、徹底して現実を見つめるところから出発
する姿勢での『対策』をお話いただきました。





「読みたいものを読んで、遊びたいゲームで遊ぶための社会を
勝ち取るための運動である。人権を説くことは手段の1つ。」と
語る山口さんの『対策』は全ての市民運動に通じる普遍的な方法論と
して有効なのではないかと感じました。
  


例えば、
 思想信条を持ち込まずに間口の広い運動体を作ることや、
要請しに行く国会議員の情に響くように、議員によって訴え方を変えること、
平時より支援することで「顔の見える有権者」になること(困った時にだけ
すがりついてくる客ほどうっとうしい者はない!)…


 「集会開いて、何万人集まりました、とか。だからなんなんですか?」
何を目標にするのか、そこへたどり着くための現実的な方法は何か、
あくまでも地に足の着いた戦略を立てるべきだという山口さんの厳しい
指摘は、私達あすわかの出発点でもあり、また繰り返し自問し続けな
ければならないことでもあると思います。




*のちほど、もっと写真を追加しますね!