2013年10月26日土曜日

一夜限りかもしれない(?)24条の会 ~憲法と「セイ」についてしゃべらナイトin大阪~

昨日、ドーンセンター(大阪市天満橋)において
一夜限りかもしれない(?)24条の会 ~憲法と「セイ」についてしゃべらナイトin大阪~
を開催しました!

60名(プラス ユーストリーム視聴者)の方々にご参加いただきました!
ご協力いただいたみなさん、大雨の中ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました☆

アンケートで様々な意見・感想をお寄せいただいたので、これからアップしていきたいと思いますが、まずは主催者(の一人)にとって勉強になったなぁ、という点を二つほど、お伝えしますね

●世界人権宣言とは似ても似つかない自民党草案
自民党草案24条には、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される」、「家族は、互いに助け合わなければならない」とあります
これについて、自民党草案Q&Aでは、「前段は、世界人権宣言16条3項も参考にした」としているが、どういうことか? という議論になりました
これについては、国際人権法学者の谷口さんが、六法片手に簡単に説明してくれました! さすがです。
簡単にいうと、「1文の前半はよくある表現だが、後半は違和感がある。2文も違和感がある」ということでした

私なりに理解したところでは、
世界人権宣言では、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位であり(ここまでは草案も同じ)社会及び国による保護を受ける権利を有する」と書かれており、家族は個人を支える重要なものであり、だからこそ国が家族を保護し(それにより個人を支え)なければならない、となっています。
ところで、自民党草案では、誰が家族を尊重しなければならないのか分かりません。世界人権宣言のように、「社会」とか「国」とか書かれていないのです。
むしろ、草案では、「家族は、互いに助け合わなければならない」という世界人権宣言には全くない条文まで入っています。これは、家族と家族が助け合うのか、家族の構成員(これが誰を指すのかも分かりませんが)同士が助け合うのか、よく分かりませんが、国ではないことは確かです。
草案と世界人権宣言は、似ているようで、求めているものが全然違う(むしろ逆ではないか?)
ということではないかと。
なるほど、そりゃ、違和感がありますね。

●「親学」というなの非科学
私は初めて聞いたのですが、「親学」という思想(意見?考え方?とりあえず学問ではないようです)があって、改憲を主張されている方々の中には、この親学推進議員連盟というのの入っている方も多いようですね
安倍さん、下村さん、小坂さん、町村さん、伊吹さんなどなど・・・・
この「親学」というのは、ちゃんとした説明が見つからなかったので、ネットからの引用ですみませんが、
「母乳でなければならない、粉ミルクは使わない」
「授乳中はテレビをつけてはいけない」
「発達障害やアスペルガー、自閉症は親の愛情不足が原因で、伝統的子育てでは発生しない」という考え方らしいですね

スピーカーの方々は、こんな非科学的な考え方で、まともな子育てができるはずがない、こういった考え方を国を挙げて推進するなんてとんでもない、と口をそろえていました。

私も、子育て中なんですが、この親学にはくみできないですね。だって、「粉ミルクはダメ」って言われたって、ムリ無理。 母乳を出せない人もいますし、人によっては出せるけど痛くてあげられないって人もいますよね。それに、タイミングが悪くて母乳をあげられないってこともありますし
発達障害などについては、医学的に間違いらしいので、多くの批判があるそうです。

こんな(むちゃくちゃな)考え方があることすら知らなかったですが、これを推進する国会議員さんがいるということにも驚きでした。

ちなみに、親学にいう「子どもに早寝早起きをさせ」る、「朝食を食べさせる」、「テレビやゲームなどのバーチャルから子どもを遠ざけ」るというのは、私も大切だと思います。ただ、貧困ゆえに朝食を食べられない子どもが相当数いるということも聞いたことがあるので、やはりそれを「しなければならない」みたいに言われると、ちょっとイヤです

こんな親学の話を聞くと、24条って個人の自由を保障するはずなのに、自民党草案だと、なんだか「家族の尊重」のために個人・個性が尊重されなくなってしまうような気がしました。


ほかにも、いろいろと書きたいことがあるんですが、長すぎるのもちょっとよくないですよね
ということで、今日はこれくらいで。
<m(__)m>