2023年11月29日水曜日

ヘイトスピーチを止めない議員、ヘイトスピーチを止めない議員を処分しない政党 

  表現の自由も、無制限ではなく、すでに名誉毀損罪や侮辱罪がある

ように、誰かの人権を侵す表現までも保障されるわけではありません。

特定の集団や個人を貶め、差別や暴力を扇動する主張をヘイトスピーチ

といいます。マイノリティを萎縮(怯え)させる効果は大きく、民主主義

社会の基盤を壊します。

 ヘイトスピーチは、対象となるマイノリティにトラウマやPTSDなど取り

返しのつかない心の傷を負わせる上に、野放しにすれば社会に差別を「当然

のもの」と根付かせ、差別構造を強化し、最悪の場合はジェノサイドを招き

ます(ex. ホロコースト、ルワンダのツチ族大虐殺、関東大震災直後の外国人

虐殺)。


 少し前の記事ですが、度重なる差別発言が目に余る杉田水脈議員が、今度は

『在日特権』が存在すると発言したとのこと…記事をご紹介します。


● 自民・杉田水脈議員の在日特権「存在する」投稿、

ノンフィクションライター安田浩一さんは「確実なヘイト」 (カナロコ) https://news.yahoo.co.jp/articles/8e0d84b4e14faaa037539c8b8780599ddd6f8172?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20231117&ctg=loc&bt=tw_up



 国会議員は、憲法尊重擁護義務を負い(99条)、少しでも日本社会に

おける人権保障を完全なものにすべく邁進すべき使命を負います。

その国会議員が、憲法の理念に共感するどころか、率先してヘイトスピーチ

をするなどということは、控えめに言ってもあり得ないことです。


 <一部引用>

 「これまでに当事者はもちろん研究者、自民党の政治家も含め、こと

ごとくその存在を否定している。『在日特権』の矛先にされている生活保護

(受給しやすいというデマ)や年金(支払わなくても支給されるというデマ)

の所管団体や役所にも何度も話を聞いたが、みな否定した。他に電気、水道

が無料になる、税金が免除されるなどというものもあるが、事実無根の与太話

だ。このデマは単なる差別扇動の道具で、ヘイトスピーチそのものだ

 <引用終わり>


 こうしたヘイトを喜ぶ層がいるからこそ、杉田議員は批判を顧みず発言を

続けるのだろうと思われますが、同議員の発言を所属する自民党が何の処分

もせず事実上擁護しているからという点も、見過ごすことはできません。

ヘイトや差別を容認する政党・政府を、支持できますか?という問いが、

主権者一人ひとりに突きつけられています。