旧統一教会の問題と「信教の自由」の問題をどう考えたらいいのか、
頭の整理に困っている方も少なくないかと思います。九州大学の南野森
教授が、分かりやすく説明している記事をご紹介します。
● 旧統一教会と政治 「難しい憲法の問題ではない」
憲法学者が指摘 (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20220829/k00/00m/040/123000c
<一部引用>
「信教の自由」は無制限ではないということです。宗教の儀式で人を
殺せばその人は逮捕されるし、詐欺をやったら逮捕されたり、また損害
賠償も請求されたりするでしょう。それだけのことです。外形的に法に
触れる行為や反社会的行為があれば、制裁を受けるのは当たり前です。
(中略)
外形的、客観的に違法行為や反社会的行為をすれば、それは当然取り
締まりや制裁の対象になります。「信教の自由」を錦の御旗(みはた)
や隠れみのにして反社会的活動が許されることがあってはなりません。
<引用終わり>
信仰したい宗教を信仰し、信仰したくない宗教を信仰しない自由は、
「自分らしく自由に生きる」上では不可欠な人権です。しかしその信教
の自由も、他者の命や人権を傷つける大義にはなりません。根こそぎ
財産を奪い家族もろとも生活を破綻させるような活動は、「自由」と
して許される範囲を超えます。