2025年9月10日水曜日

緊急避妊薬がようやく薬局で 女性の自己決定権

 

 性行為から72時間以内に服用することで妊娠を8割程度防ぐとされる

緊急避妊薬。時間との勝負なわけですが、現在、国内では医師の処方箋

が必要です。

 8月末、ついに厚生労働省の薬事審議会において緊急避妊薬の

スイッチOTC化(医師の処方箋なしに薬局等で購入できる)の方針が

了承されました。。。!

 望まぬ妊娠を確実に安心安全な方法で回避できるかどうかは、

女性の心身と人生を大きく影響し、その選択の保障は自己決定権の

保障に直結します。


● 「なぜこんなに時間が…」 緊急避妊薬の市販化まで9年 その背景は (毎日)

 https://mainichi.jp/articles/20250829/k00/00m/040/274000c



<一部引用> 

 産婦人科医の重見大介さんは、自分の体や性・生殖について、

誰もが十分な情報を得られ、自分で決められる「性と生殖に関する

健康と権利」の重要性が近年、国内の学会などでも取り上げられ、

認識が広がってきたことを明かす。「市販化は大切で大きな一歩だ」

と語る。

 市販化を求めてきた市民団体共同代表の染矢明日香さんは「長く

当事者不在のまま『女性を守る』という名の下で議論が進み、管理され、

そこから外れた人たちがリスクを負ってきた」と語る。

<引用終わり>


 女性の自己決定権、とりわけ「性と生殖に関する健康と権利

(リプロダクティブヘルス&ライツ)」を保障する上で、大きな前進です。

日本におけるリプロの保障は、他にも例えば人工妊娠中絶がいまだに

「原則として犯罪(堕胎罪)」にあたったり、WHOが推奨する服薬に

よる中絶がなかなか広がっていなかったり、十分に保障されているとは

いえない状況です。問題を放置しない政治を求めます。


#自己決定権

#女性の人権

#人権

#緊急避妊薬

オンライン憲法カフェ開催報告 🌟 参政党の憲法案と日本国憲法を徹底比較!

 

 去る8月30日、静岡県浜松市にて
「各党の憲法比較講座〜憲法って何だったっけ?〜」が開催され、
あすわか所属の弁護士がオンライン参加で講師を務めました
☀
 現行の日本国憲法をはじめ、自民党改憲草案、参政党の憲法創案、
更に明治憲法を比較した表を配布しての詳細な解説は好評で、
以下のような感想をいただきました。



・現行の憲法の良さを改めて感じ、他の憲法の目指すところは何なのかを
 考える機会となった

・並べて見ると、その違いが明確になり、意図が見えてくる。

・しみじみ、いま私たちがこうして自由に考えて発言し、平和に暮らすことが
 できているのは、今の憲法に守られているからなんだと実感

・ 自民党案は改憲案なのに対し、参政党は新たな憲法を創るというもので
 全面改訂であり、現状をひっくり返すような驚きの内容。国民主権ではなく
 天皇主権となり、基本的人権の文言は削除され、多くの権利が削除されて
 いる。今回のイベントで、改めて現在の憲法の恩恵を感じるとともに、
 考える機会になった





  40℃近い暑さの中、お集まりいただいた皆さまに感謝です🍉
  人権ってなに?憲法ってなに?という基本知識が頭に入っていると、
 自民党の憲法草案のヤバさも、参政党の憲法草案のヤバさも、けっこう
 すぐに分かるものです。

  たしかな知識で、「市民に必要な政治」「民主主義にふさわしい政治家」
 を見極めたいですよね。ぜひ憲法カフェをご利用ください!

震災での朝鮮人虐殺 二度と繰り返さないために

 

 日が経ってしまいましたが、9月1日には関東大震災後にデマに

よって虐殺された朝鮮人らを追悼する式典が開催されました。

都知事の追悼文の送付という慣習を、小池百合子都知事は9年間断ち

切ったままです。差別が生んだ虐殺の歴史から目を背ける態度は不誠実で、

差別に対する問題意識の低さをうかがわせます。



● 関東大震災の朝鮮人虐殺から102年

「真摯に向き合い、排外主義に立ち向かおう」 追悼式典続ける責務訴え (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/432574



<一部引用>

 1973年に公園内に建てられた追悼碑の前には、数百人の市民が集った。

実行委員会の宮川泰彦委員長は、朝鮮人や中国人らは「自然災害ではなく

人の手で虐殺された。弔い方も当然違う」と強調。「悲惨な過ちから目を

背けず、式典を続けることが私たちの責務だ」と話した。市民団体の関係

者や政治家ら5人が追悼の辞を述べ、歌手の加藤登紀子さんらもメッセージ

を寄せた。

<引用終わり>


 関東大震災が起きた1923年当時、朝鮮人は「不逞鮮人」と蔑称で呼ばれ、

朝鮮人や中国人への差別は日常に染み渡っていました。差別が野放しに

された社会は、マイノリティの命を奪います。二度と繰り返さないために

は、繰り返し学び続けるしかありません。

これもまた「不断の努力」(憲法12条)です。



#ヘイト

#人権

#差別