2017年7月5日水曜日

やや日めくり憲法 74条<法律への署名>



 日付変わって昨日になっちゃいましたが、7月4日、アメリカ独立記念日
として有名ですね~
 …という話しとは全く関係なく、憲法74条について解説します。



 日本国憲法 74条
 法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が

署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。


 国民の権利・自由を保障することを目的とする立憲主義にとって、
権力が集中されることなくきちんと分立しておくことが不可欠であることは、
あすわかファンの皆さんにとってはもう当たり前のことですよね!?


 法律を制定する立法を担当するのが国会で、制定された法律を執行する
行政を担当するのが内閣と、権力が分けられています。
 そして、法律にはそれぞれ担当する省があるのですが(例えば、先日成立
した共謀罪(テロ等準備罪)であれば法務省)、その法律を直接執行する
省の大臣を「主任の国務大臣」と呼び、責任をもって執行することを明らか
にするためにその署名が求められます。


 また、72条のところで説明したように、内閣総理大臣は行政各部を指揮
監督する権限がありますから、担当省が法律を誠実に執行することについて
最終的な責任を持つことを明らかにするために、主任の国務大臣とともに
署名することが求められるのです。

 2017年7月11日、共謀罪(テロ等準備罪)が施行されました。

 自由と民主主義を著しく蹂躙する史上最悪の治安立法に対して、あすわか
は成立直後に廃止させる不断の努力を誓いましたが(「心も民主主義も手放
しません~共謀罪成立と民主主義への冒涜に激怒するあすわか声明~」を
ご覧下さい)、廃止されるまでは共謀罪が動くことになります。


 この法律に署名した金田法務大臣と連署した安倍首相には、誠実に執行
する責任があります。あいまいな運用は許されませんし(政府のおかしな
行動に対して声を挙げるという至極当然の表現の自由の行使を弾圧する
なんてもってのほか!)、「もの言う市民」を敵視してこっそり監視するなんて
こともあってはならないのです。


 結局、人権侵害をしないようにするためには、共謀罪を適用しないことこそ
「誠実に執行する」ことになるのではないでしょうか。


 だったら、廃止するしかありません!