2015年10月23日金曜日

おぉ、この自民党役員人事は「言論封殺OK」のサイン~



 自民党の人事が、とってもおそろしいことになっているので、
ぜひご注目下さい。


<自民政務調査会>文部科学部会長に木原前青年局長 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151023-00000003-mai-pol

 文部科学部会長に決まったのは木原稔前青年局長。
皆さま、覚えてらっしゃいますか?
 今年6月、自民党の若手議員勉強会「文化芸術懇話会」が、
作家の百田尚樹氏を講師に招いて
「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、
沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」
という発言に喝采を送り、
メンバーの大西英男議員が
「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に
働きかけてほしい」
とまで言い放った、暴言祭りみたいな出来事がありました。


 民主主義の根幹である言論の自由と報道の自由へ、堂々と圧力を
かける、こんな方々は国会議員として失格であることは言うまでも
ありません。
 この「文化芸術懇話会」の代表が、木原青年局長だったのです。
 この事件が起きた時、猛烈な批判にさらされた自民党は、安保関連
法案をなにがなんでも成立させたかった最中でしたので、この事件を
早く収集させたかったのでしょう…木原青年局長は青年局長を更迭され、
役職停止1年の処分を受けました。
 へーー1年で済むんだーかるーい…と思ったら大間違い。
実はこの処分、停止期間はいつの間にか3カ月に短縮されていて、
とうに処分期間を終えていたのでした。


 権力に都合の悪いメディアはつぶせばいい、という主張への惜しみない
共感。こんな価値観の方が、国会議員として、私たち国民のどんな将来を
形作ってくれるというのでしょう?
 報道の自由・言論の自由、そして民主主義への(開き直った)無理解。
それを自民党は「是」として、その議員を文部科学部会長に据えました。
 人権や民主主義への理解などどうでもいい、ということなのでしょうか。
 
 

 ついでに…
 自民党の憲法改正推進本部長だった船田元衆議院議員が更迭され
ました。「安全保障関連法に反対する議論の引き金を引いた」責任、
とのことです。

 自民党人事で“更迭”の船田氏、安保法反対議論「引き金引いた」
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20151023-00000020-jnn-pol


 思い返せば、安保関連法案の審議の最中に、衆院憲法審査会で、
船田議員の選んだ参考人の憲法学者(長谷部恭男教授)が同法を
「憲法違反」と批判しました。(船田議員も驚いたでしょうね…というか
なぜ船田さんはわざわざ長谷部教授を選んだのか…余計なお世話
ですが。)
 これをきっかけに「戦争法案ゼッタイ反対」の声が一気に大きくなって、
全国的な世論の盛り上がりを見せたのでした。


 つまり、
 「船田のせいで、国民に、安保関連法案が憲法違反だってバレちゃった
じゃないか」という責任です。
 これまたあられもない…(-_-;) 憲法違反だと専門家から指摘されたら
謙虚に顧みて法案を撤回するなり出直すのが常識なところ、その常識
がもはや通用しないのが(安倍首相を総裁に戴く)自民党。

 ともあれ、立憲主義や民主主義にまったく価値を見いださない、興味
もない自民党は、新たな部長を置いて、憲法改正へと粛々と計画を立て
てくようです。

 国民はぜんぜん望んでいなかったし議論にもなっていなかったのに、
突然、政府と自民党は特定秘密保護法が必要なんだ、と言って無理
矢理作りました。
 国民はぜんぜん望んでいなかったし議論にもなっていなかったのに、
突然、政府と自民党は「戦争法」が必要なんだ、と言って無理矢理作り
ました。
 次はなんでしょう。
 あすわかは、
 国民はぜんぜん望んでいないし議論にもなっていないのに、突然、
政府と自民党は憲法改正が必要なんだ、と言うつもりなんだろうな、と
予測しています。
 外れるといいな(棒)。