2021年11月5日金曜日

憲法キホン知識 「いまだに一度も改正されていない」ことは、いいこと?悪いこと?


 文化の日につぶやいたことを、FBで発信しそびれておりました💧。

 11月3日は、日本国憲法が帝国議会の議決を経て、公布された日です。

 たかが75年、されど75年。


 「日本国憲法が一度も改正されたことがない」ことをディスる声って

、ありますね。

 とてもおかしな主張で、「一度も憲法改正をしたことがない」という

事実は、その憲法が「古くさい・時代に合わない」ことを意味しません。

無関係です。


 国ごとに「憲法の完成度」や「体制の転換」など、憲法改正の事情は

さまざまです。

 世界最古の成文憲法であるアメリカ合衆国憲法は、最初に制定された

ものに次々に修正条項を足していく形で改正されてきました。信教の自由

や表現の自由、武器保有権💦、、、女性参政権も。

 ドイツも憲法改正が多い国ですが、ドイツは東西に分かれていた時代を

経て統一された事情による改正が少なからずありました。法律レベルで

決める事柄を憲法に定める特殊なスタイルもあり、あえて憲法に書く改正

が多いという事情もあります。


 そんなわけで、ほんとに憲法改正の事情は国によってさまざまで、回数

だけ比較することには何の意味もありません。

 国民が必要だと感じれば改正する、不要なら改正しない、それだけの

ことです。

 一度も改正されていないという事実は、良いとか悪いとかいうものでは

ありません。それをわざわざディスるのは、つまりただ現行憲法にマイナ

スイメージを持たせる目的の言説なので、惑わされないことが肝要です👍