毎日新聞が、強盗殺人事件発生当初、捜査機関の見立てを鵜呑みに
して袴田さんを犯人と決めつけて報じた事実を自ら検証しています。
「袴田さんとご家族、関係者の名誉を傷つけ、人権を侵害し」たと
認め、謝罪しています。権力監視の指命を負う報道機関としてある
べき態度です。
● 捜査当局情報に傾斜 袴田さん 毎日新聞報道検証 (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20240927/ddm/002/040/101000c
<一部引用>
袴田さんが逮捕された1966年当時の紙面を振り返ると、袴田さんを
「犯人」とする捜査当局の見立てを疑わずに報道していたと言わざるを
得ません。発生から1年2カ月後に発見された「5点の衣類」が犯行時の
着衣とされた点についても立ち止まって取材し、紙面で検証することは
ありませんでした。
なぜ、このような報道を続けたのか。事件から半世紀が経過し、当時
の編集局幹部に確認することはできませんが、時代背景が異なっていた
こともあり、逮捕された容疑者の人権に配慮する意識が希薄でした。
名前も呼び捨てにしていました。更に捜査当局への社会的信頼が厚く、
捜査に問題があるかどうかを疑う視点が欠けていました。
袴田さんが逮捕された際に犯人視するような報道を続けた結果、袴田
さんとご家族、関係者の名誉を傷つけ、人権を侵害しました。
また、読者に誤った印象を与え、新聞に対する信頼を裏切ることにも
なりました。真摯(しんし)に反省するとともに、袴田さんとご家族、
関係者、読者におわびします。
<引用終わり>