自民党から「BPO委員の人選に国会が関われないか提起したい」と
いう見解が出されたことについては先日書いたとおりです(https://www.facebook.com/asunojiyuu/posts/4846157345419419)。
この件につき、民放労連が抗議声明を出しましたので、ご紹介します。
権力の介入を排して放送の自律をはかるBPOの活動に、政治の干渉
がいかに有害か分かります。
「自民党・情報通信戦略調査会での議論に関する民放労連声明」
<一部引用>
(BPO)の活動は、権力の介入を排して放送の自律をはかり、
視聴者との関係を通じて放送番組の向上をめざすものです。
このような存在は世界でも類例がなく、言論・表現の自由を保障
する日本国憲法や放送番組編集の自由を保障する放送法の精神を
体現するものとして、人々の間で定着しています。
自民党内では安倍政権以降、BPOの法制化・権限強化や委員
選出への国会関与を求める意見を強めています。しかし、今回
明らかになった議論では、政治家の映像の使用に関わる意見など、
自らの都合のいいように放送番組を左右しようという稚拙な発想
もうかがえます。…「BPOの人選に国会が関わる」ようなことは、
前述の「権力の介入を排して放送の自律をはかる」BPO設立の
理念に反するもので、認めるわけにはいきません。
ロシアが突然ウクライナに侵略戦争をしかけ、国際的に緊迫した
情勢の下で、虚実入り乱れた情報が錯綜しています。このように
人々の情報環境にも大きな影響が及んでいる状況で、私たち民主
主義社会の基盤となる言論・表現の自由を脅かすような論議が政権
与党内で行われていることに対して、私たちは放送で働く者として、
強く抗議します。
<引用終わり>