「L(レズビアン)だってG(ゲイ)だって法律で守られているという
話になれば足立区は滅んでしまう」
という足立区議の暴言について、毎日新聞のインタビュー記事がありました。
● LGBT巡り“足立区が滅ぶ”発言 炎上の自民長老議員の主張と事実誤認 (毎日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/554c9edc8c16a2e569006fd9b73bae5749fef6fc
◆同性パートナーシップ条例のような法的な保護は不要だと主張する
理由について
「基本的には個人の生き方だから、民法の中に(想定されて)ない
生き方だからね。一般的でない生き方を特別に擁護する必要ないでしょう。」
◆自身のLGBTへの理解について
「私のまわりにはまったくいないし、ニュースの報道の範囲しか知りません。
会ったことがない。」
◆LGBTは生まれながらの指向であることについて
「LとGは、楽しいからと選んでいると思いますよ。それはそれで、
身近にはいないけど、そうだとしても否定も拒否もする気はないよ。」
…あまりの言いように、正直、言葉を失います。
同時に、多くの足立区の有権者がこの議員を支持し、当選させたという
まぎれもない事実を、他人事としてはいけませんよね。たとえ自分が
足立区民でなくても、国政では杉田水脈議員を当選させてしまっている
のですから。
LGBTないし性的マイノリティの方々が、自分の自由意思で選んでいる
(すなわち指向ではなく嗜好だ)という理解からして、どうしようもない
無知・無学。前提がこうなると、議論の使用がありません。
こうならないよう、せめてこれからの子どもたちには正しい知識と学び
の機会をしっかり教育課程に盛り込んでいく必要があることを再確認した
い点です。当事者の子たちが傷つかずに自己肯定できるように、また
マジョリティの子を、加害者にも、傍観者にもしたくありません。
自分の周りにLGBTがいないことは、自分に学ぶ機会のない言い訳には
なりません。「周りにいない」と感じたら、「周りにカミングアウトして
いる人がいない」と考えるべきでしょう。正直、ここまで何のためらいも
なく差別してくる人には、そりゃあカミングアウトしたくないだろうな、
と思ってしまいます。
それに、そばに当事者いなくても、本やメディアなどいくらでも学べる
ツールはあります。この区議さんの姿勢は、とても消極的で、知的とは
いえません。
有権者から託されて議会に立つ議員さんの無知・無学は、ほんとうに
罪深いもので、責任放棄といっても過言ではありません。基本的な人権
の知識なら、なおさらです。