日本学術会議の人事への政治介入。
「会員は日本学術会議の推薦に基づいて首相が任命する」という日本
学術会議法の規定が、学問の自由の観点からも、制定当時の政府答弁
からも、形式的な任命にすぎない(首相が任命を拒否することは許され
ない)ことが明らかになっていますが…
菅首相が、6人を除外する前の推薦者名簿を「見ていない」と発言
しました。
首相が名簿を確認した段階で、既に6人は除外されていた、と。。。
● 6人除外前の名簿「見ていない」 菅首相インタビュー (朝日)https://news.yahoo.co.jp/articles/ac44d459c48835e078540e4bbc9f51e39e22768f
いきなりここへきて何を言い出すと思いきや、めちゃくちゃです…(*_*;)
では一体だれが何の権限で除外したのか説明を求めます(そもそも、
ほんとうに見てないの?という真偽も含めて)。
「名簿を見ていない」って、もう、ご飯論法どころの話ではない問題を
生み出しました。
↓
● 学術会議側から「文書の改ざん」指摘相次ぐ (TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4099708.html
・首相に伝わる前に誰かがリストから6人を削ったのであれば、文書
改ざんです。安倍政権下で行われていた公文書のめちゃくちゃな書き換え
が、菅政権にも忠実に継承されているということです。
・菅首相が105人の名簿を見ていないなら、学術会議の推薦に基づか
ず任命したことになり、日本学術会議法の規定に反しています。違法です。
人事介入が憲法上許されないような違法である、という問題が、この
事件の本質です。
その本質が、「日本学術会議を行政改革の対象にする」とか「そもそも
名簿見てないし」とか、わけのわからない展開でかすんでしまうことだけ
は避けたいですね。
私たち国民とマスメディアが、その問題の本質を見誤らずに、忘れずに、
諦めずに、質問し続けていくこと。おかしいよ、と声を上げ続けることが、
大事です。
ドヤ顔で「その批判はあたらない」「適切に処理している」と言い切って
メディアをおじけづかせて忖度させて“異論を許さない政治”を作る手法は、
もう、終わらせましょう。