日本学術会議の人事介入について、菅首相がインタビューに応じ
ました。
先に書いてしまいますが、これは「説明」ではありません。
今までの「形式的な任命」という運用を覆した理由の説明を求めて
いるのに、それには結局一切答えていません。これで「はい、そう
ですか」と引き下がってはいけないのです。
● 菅首相 学術会議の任命見送り「学問の自由とは全く関係ない」(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201005/k10012649301000.html
● 学術会議の任命拒否で菅首相「個別人事のコメント控える」
内閣記者会インタビュー (東京)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/59883?fbclid=IwAR2WdRG0vjBo1c_zJITumyPvEAQVC0N_j7UJ1IwqGAIDBuSOxNdsVWuBtQw
「省庁再編の際に、必要性を含め、在り方について相当の議論が
行われ、その結果として、総合的、ふかん的な活動を求めることに
なった。まさに総合的、ふかん的な活動を確保する観点から、今回
の任命についても判断した」
→ 総合的?俯瞰的?
いや…、「難解だけどきっと高レベルに政治的な話をしている
んだろう」と無理やり納得する必要ありません。
何言ってるか、分かりません。
国民が何言ってるか理解できるまで言葉を尽くすのが「説明責任」
ですから、臆せず、「何言ってるか分かりません。サイド説明して
下さい。」と追及しましょう。
これまでの「形式的な任命」という何の問題もなかった運用から、
突然「総合的・俯瞰的観点から判断」することにしたのはなぜなの
か、その理由も、説明して下さい。
「今後も丁寧に説明していく」
→ 今後「も」ではありません。
このインタビューでの回答を「これが丁寧な説明だ」と首相に
認識させてはいけません。その認識は誤っている、と何度でも伝え
ましょう。
何を言ってるのか分からない「謎の文字列」を残して逃げ去る
ような姿勢は、民主主義国家のリーダーとして許されません。
国民が「??」のままうやむやにし、飽きるのを待つ、という
手法が、首相就任後、明らかに強まっています。
私たちが飽き、疲れ、忘れるのを待つ。とても不誠実です。
私たちは忘れません。ものを考える主権者として、おかしいことを
おかしいと言葉にし続けましょう。