日本学術会議への人事介入(任命拒否)について、首相は
「民間出身者や若手が少なく、大学にも偏りがみられることも踏まえ、
多様性が大事であることを念頭に、私が任命権者として判断を行った」
「地方の会員も選任される多様性が大事だ」
と主張しました。
この主張がいかにめちゃくちゃか、よく分かる記事をご紹介します。
● 学術会議の構成、最多の東大2割未満 首相「偏り」繰り返すも地方が半数超 (東京)
学術会議の大西隆元会長が野党に提出した資料によると、現会員
204人のうち、東大の会員数は16.7%の34人で、2011年
10月の28.1%から低下。地域別の会員の割合も、関東地方は
11年10月に59.5%だったが、現在は49.5%へ10ポイン
ト下落した。
◆女性比率少ないのに1人を拒否
首相が任命拒否した新会員6人には、会員ゼロの東京慈恵会医科大
の小沢隆一教授や会員1人の立命館大の松宮孝明教授も含まれている。
女性の比率が37.7%と低い問題は改善されていないが、女性の
新会員も任命拒否された。首相は女性や会員ゼロの大学の教授を除外
した理由を問われても答えず、多様性が大事とした選考基準との整合
性が取られているとは言い難い。
<抜粋終わり>
東大の割合・地域の偏り、いずれも大したことないわけです。
むしろ首相は女性や会員ゼロの大学の教授を任命拒否していて、
とても「多様性を重視したからこその任命拒否」とはいえない。
その場しのぎで思いついたテキトーな弁解、ということです。。。
そもそも日本学術会議法17条は、同会議が会員候補を推薦する
基準を「優れた研究・業績」と定めます。首相が若手だの地方だのと
選考基準に口出しすること自体が違法で、法改正に近いような法解釈
の変更を宣言したも同然であることを、忘れちゃいけませんね。
首相(政権)は、テキトーにのらりくらりかわしていれば、そのうち
国民は飽きて忘れるだろう、と思っています。バカにされています。
忘れずに、論点ずらしに乗らずに、追及し続けましょう。
「おかしい」と声をあげつづけましょう。