秋田魁新聞の社説をご紹介します。
岸田首相が新自由主義路線をしっかり修正する気があるのか、修正
する気があるとしてその能力があるのか、総選挙に向けてぜひ見極めて
ください。
● 社説:国会代表質問 成長優先、明確な説明を (秋田魁新聞)
https://www.sakigake.jp/news/article/20211012AK0011/
<一部抜粋>
岸田首相は、安倍晋三元首相が打ち出し、菅前政権が継承した経済
政策「アベノミクス」について、成長に大きな役割を果たしたと評価
し、まず成長を目指すことが「極めて重要」と指摘した。当面は分配
よりも成長を実現すると軌道修正した。株価の下落傾向や投資の冷え
込み懸念を踏まえた判断と言えるだろう。
しかし「まず成長」を目指す経済政策がアベノミクスとどう異なる
のか明らかではない。成長実現の後に分配を強めるとしても、いつ、
どのような形で進めるのかも具体的でない。
成長の実現のために、賃上げを行う企業に税制支援を行うという。
総裁選で当初主張していた「所得税や相続税の累進構造を高める」
との主張は封印。株式の売却益などの金融所得に対する課税強化は
先送りする。
「成長と分配の好循環」を図るとの主張は、岸田首相自身が総裁選
で打ち出した公約だ。岸田首相にはより分かりやすく説明を尽くす
責任がある。国会の場でのさらに活発な論戦が求められる。
<抜粋終わり>
どんなに岸田首相本人が資本の再分配をせねばと思っているとしても、
背後にいる安倍氏への強力な忖度力が増してしまう結果、2日で「成長
なくして分配なし」と真逆な方向転換をしてしまうようでは、実行力
には期待できません。
安倍氏が表には出てこないアベ政治が続くだけ、と思わざるをえません。
弱者に寄り添わない、ごく一部の富裕層にだけ優しい政治がこのまま
続くことを支持しますか?