自民党が選挙公約に盛り込み、議論を進めようとしている「敵基地
攻撃能力」について、わかこ先生と学ぶシリーズ最終回。
敵基地攻撃能力というのは、
飛んでくるミサイルを迎撃するのとはちがい、敵の基地などのミサ
イル発射拠点・発射装置を攻撃する能力のことです。
それって(許されるはずのない)先制攻撃じゃん、とすぐに思い当た
りますが、「ミサイル発射の準備がなされた段階ですでに攻撃が着手
されているのだから、それを察知してすぐに基地を攻撃することは
あくまでも専守防衛の範囲内だ」という理屈でゴリ押しされてしまえば、
保有も正当化されかねません。
⑨ 最新型のミサイル、最新型の戦闘機…きりがない軍拡に、私たちの
納めた税金を注ぐのって、そもそもお金の使い道としてどうよ?💦
税金は、まずはコロナ対策、貧困対策、子どもの就学支援、保健所・
病院の増設とか、国民の人間らしい生活を保障するために使うべき
なんじゃない?
⑩ 「抑止力あってこその平和だろ!」なんて声がすぐに聞こえてくる
んだけれど、抑止力って「仮に攻撃されても倍返しできる力を見せつ
ける」ことで保てるものなわけで、必然的に終わりのない軍拡競争に
なるわけよ。その脅し合いの緊張関係が「平和」?
戦争放棄なんて「お花畑だ」「平和ボケだ」~ってよく言われるけれ
ど、抑止力への浅薄な過大評価こそ思考停止なんじゃないかな。
経済的にも地政学的にも、なにより「平和のうちに生存する権利」の
保障という点からも、有限な資源や税金を軍拡に使うんじゃなくて、
平和外交の努力を積み重ねて戦争の芽を摘むことが、むしろ一番合理的
だと思うの。
(了)
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