信濃毎日新聞の社説をご紹介します。
まだまだ、日本学術会議への人事介入(新会員候補6名の任命拒否)を
「学問の自由とは関係ない(個々の研究者は自由に研究できてるじゃないか
)」と大誤解している方が少なくないようです。
● 学術会議への介入 自由の圧迫に抗さねば (信濃毎日)
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2020112300065
<一部抜粋>
《突き崩される防波堤≫
国会で政府は「個人として有している学問の自由への侵害になるとは考え
ていない」と答弁している。そこにもごまかしがある。個々の研究は妨げ
られなくても、任命拒否が学問の自由を侵害しないことにはならない。
学問研究の自由を確保するには、外部からの圧力や介入に対抗できる制度
的な枠組みが欠かせない。大学の自治や、学術機関の政治権力からの独立と
自律を保障することはその柱だ。
誰を会員に選ぶかは、学術会議の運営や活動の根幹に関わる。何より自律性
が重んじられるべき事柄だ。任命拒否はそれをないがしろにした。学問の自由
の防波堤が突き崩されようとしていることを見落としてはならない。
<抜粋終わり>
何度でも確認したいところです。
学問コミュニティの自律性を侵す、これはまぎれもなく「学問の自由」への
侵害です。
「異論を許さない政治」が、憲法を蹴破る。憲法を蹴破る政治が、次に狙う
のはだれでしょうか。
出版でしょうか。映画でしょうか。集会でしょうか。
この問題は、だれにとっても他人事ではない、という意識を、もっともっと
広めなければなりませんね。