丸川珠代・男女共同参画担当相が、選択的夫婦別姓に反対を呼び
かける自民党議員有志の文書に署名していた件。
ジェンダー平等(性差別の解消)の旗振り役が、よりによって何故、
と疑問を持つのは当然のことです。。。資質を問う声が出るのも当た
り前で、丸川大臣の国会での答弁がまたひどい、と報じられています。
(ただ、通称使用で十分だ、という“女性”を矢面に立たせて女性VS
女性の構図を作り、女性たちの分断の光景を演出する、という男性
中心政府の思惑も感じられます。)
● 「丸川は旧姓ですよね?」
選択的夫婦別姓に反対の丸川大臣、国会追及に語った理由とは (BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/marukawa-otsuka
● 夫婦別姓に反対する丸川珠代大臣に相次ぐ疑問。
「矛盾で息苦しくならないのか」市民団体が指摘 (ハフポスト) https://news.yahoo.co.jp/articles/84ba95ad62438bc30c6c91a81ba5dd5ed0e1b1fd
▶ 福島みずほ議員が、選択的夫婦別姓に反対する理由を問われ
ても、丸川大臣は
「あの、私職員のみなさまにも実は、私の個人としての考えをお伝え
していません。職員のみなさまに、これまで議論していただいたこと
をしっかり踏まえていただきまして、私の意見に左右されないで、
国の政策を進めていただきたいと思っています」
えっ…、回答を拒否した?なぜでしょう。自分で署名までして地方
議員に文書を送ったりしているのに。回答拒否はおかしい。
▶ 福島議員が「署名して、議会にまで送っているじゃないですか。
態度表明されているから聞いているんです。」とさらに問いかけても、
丸川大臣は
「通称使用と別氏もまだ、国民のみなさまのすべてが理解されている
わけではないと思いますので、まず、自分ごととしてこの問題を捉え
ていただけるような、活発な議論、しかも、自分ごととして深く考え
ていただく議論を後押ししたいと思っています」
…はぐらかしています。回答して下さい。
▶ さらに追及を続けても、
「私はいま、この場に大臣として立っております。個人の意見は、
申し述べる場ではないと理解をしておりますので、大変恐縮ですが、
個人の考えを述べるのは、ご遠慮させていただきます」
「(中断をはさみ)あの、大臣として、反対したわけではありま
せんので。反対か、どうかというかについての答弁はできません」
大臣の資質が問題だから個人としてどう思っているのか聞いて
いるのであって、「ここでは個人的な意見を答弁してはいけない」
というルールはありません。
▶ さらに、丸川大臣自身が通称を使用していることについては
「いろいろなお立場の方がいらっしゃるとは、認識しております。
特に、人格権の侵害だと受け止められてらっしゃる方もいる」
「便利か不便かという話と人格権の話は少し、重さが違うように
私は受け止めておりますけど、そうした議論もしっかり、目を向け、
耳を傾けてまいりたいと思います」
え?人格権の侵害だという訴えがあることをご存知なら、それへの
回答もおっしゃってください。人格権の保障よりも同姓強制の方を
優先させるべきだと考える理由を説明して下さい。
▶ 通称使用では「姓を奪われる苦しみ」からは解放されないのに、
それでも通称使用でいいのだと主張しているということは、人権
保障よりも同姓強制の方が大事だということです。
丸川大臣は結局「今度の4月から、もともと通称名が書けるわけで、
国際会議などでもIDとしてお示しいただけるわけですが、もともと
の名字ですと明記(Former surname)するようになっております。
このように不便を解消する努力というのは、これまでもしてきており
ますし、これからも必要だと思っております」
と述べ、不便を少なくすればいいだけのこと、というレベルの話で
終わらせました。
この不誠実な答弁の姿勢そのものが、大臣として資質に欠けること
をよく表していると言わざるを得ません。
個人的な見解を拒んだ丸川大臣の主張をまとめると、つまり「個人
的な見解はどうでもよく大臣になったら何も考えずにひたすら政府の
決定に盲従すればいいのだ」いうことになります。
一つひとつの政策を、自分の頭で考えようとしない、すさまじい発想
だと思うのですが…。。。
ちなみに、同じ参議院予算委員会で小泉進次郎環境相は、
「一部では家族の絆が壊れるというふうな話もあるというふうに
聞いていますが、別氏が嫌だと、別姓が嫌だという方は、その選択
肢を選ばなければいいわけですから」「選択が可能な社会を作る
ことは非常に大事なことだと思います」
と、答弁していました。
政府の方針とは異なる個人的な見解を述べていましたが、これを
見て、丸川大臣はどう思ったか、気になります。