元モーニング娘。でタレントの市井紗耶香さんが比例で出馬する件について、
「厳しい意見」がネット上に溢れている、という記事です。
● 元モー娘。市井紗耶香の出馬報道に世間から厳し過ぎる反応 (女性自身)
《2歳の子のお母さんはもっとするべきことがあるんじゃないですか?》
《止めておいた方が良いと思う。彼女にとっても党にとっても》
《きちんとした政治を学んだ人に出馬してほしい》
…この記事、わざわざ「2歳の子のお母さんはもっとするべきことが
あるんじゃないですか?」というコテコテのジェンダーに満ちた非難を、
ただ紹介するだけで「性差別でしかない」とかひと言もコメントして
いませんね。
聞くに値する意見として載せている、ということでしょうか。
子どもを産んで初めて政治に関心を持った、急に政治について不安に
なった、という人、いくらでもいるでしょう。
憲法カフェにはそういった子育て中の方がたくさん訪れてくれます。
ごくごく自然な流れですよね。
「もっとするべきことがあるんじゃないですか」?
は?
出産・育児をきっかけに政治に目を向ける人への侮辱です。
主義主張や所属政党の公約に対する批判ならともかく、
「2歳児の母/元アイドルが政治家なんておかしい」という差別心溢れる
バッシングは民主主義にとって非常に有害です。
子育てしてたら政治に関心もっちゃいけないんですか。
専門家じゃないと意見言っちゃだめなんですか。
いつでも誰でも、政治に関心を持ったら語ればいい。声をあげればいい。
立候補すればいいのです。
私たちは、彼らが何を語り、どう行動したか、耳を傾け、しっかり見届けて、
選べばいいだけです。
子育てしていない専門家だけが政治を語れるかのような空気を作る言説
子育てしていない専門家だけが政治を語れるかのような空気を作る言説
(それを批判せずに紹介する報道)は、民主主義を首を絞めます。