2022年6月7日火曜日

日弁連会長声明「緊急事態条項の創設に反対」


日弁連会長声明

「憲法改正による緊急事態条項の創設及び

         衆議院議員の任期延長に反対する会長声明」 

https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2022/220502.html?fbclid=IwAR2v9shdSv5OSsuFHjwDWjR3RlJiWrwsMIwMTwAvah1H_LK0d2giPGOvQwE


 小難しそうで読む気が起きない…という方、きっと少なくないと思われ

ますが💧w、でもそんなに難しいことは言っていません。

 まず、緊急事態条項についての内容だけでも~。


<一部引用>

 緊急事態条項は、権力分立を停止し、政府に立法権や予算議決権を認め

るものであることから、極度の権力集中による政府の権力濫用の危険性が

高い。さらに、人権保障を停止することから、営業の自由や財産権のみな

らず、表現の自由や報道の自由等、民主主義の根幹をなす人権が大幅に

制限される危険性もある。日本国憲法は、過去の緊急事態条項の濫用の

歴史にも鑑みて、あえてこれを設けることをせず、緊急事態には、あらか

じめ平時から個別法を制定して対処するという立場をとっているものと

解される。

 新型コロナウイルス感染症についても、平時の法律である検疫法及び

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律と緊急時の法律

である新型インフルエンザ等対策特別措置法によって対処することは十分

に可能であり、緊急事態条項の創設の必要はない。

<引用終わり>                                            


 大意、こんな内容です。

  ↓

 緊急事態条項なんか定めて三権分立を停止して、国家権力を政府(内閣)

に一手に独占させたら、そりゃあ独裁に走る危険は高まります。

また人権保障も停止するのだから、財産の没収のみならず自由な言論が禁止

されたり(政府批判を許さない、報道統制など)する危うさもはらみます。

実際にこういう濫用の過去があったからこそ日本国憲法は制定されるとき

に「国家緊急権(緊急事態条項)は要らない」という結論になったわけです。

 新型コロナウイルスへの緊急の対処も、すでにある法制度を使えば十分

に対処できます。だから緊急事態条項を創設する必要はありません。