2021年1月5日火曜日

年頭会見 「会見」と呼べるのか


 菅首相の昨日の年頭会見は、果たして「会見」と呼ぶにふさわしい

ものだったのでしょうか。


 <首相官邸サイト>https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0104kaiken.html



 結果として、「次の日程がありますので」と、たったの30分で

切り上げられました。その前半は首相が官僚の書いた文章の「朗読」

で、記者の数もそもそも限定され、質問できたのも読売新聞や産経

新聞の記者など数名。。。さらに、質問にしっかり答えたのかと

いえば、例えば、こんな感じでぜんぜん回答になっていない↓💦


<一部抜粋>

 (記者)

 総理、読売新聞の黒見です。

 緊急事態宣言についてお伺いいたします。総理はかねて緊急事態宣言

については、経済への打撃が大きいということで慎重な立場でいらっ

しゃったと思うのですけれども、今回検討するに当たっては、その経済

への打撃を和らげるための対策としてはどういったものを考えていらっ

しゃるでしょうか。


(菅総理)

 まず、この1年間、コロナ対策、コロナ問題に対応してくる中で学んで

きたことが、ここは明快になっているのです。専門家の委員の方も言って

いますけれども、やはり例えば東京ですけれども、6割この発生源を特定

できない方々がおります。その中で大部分は飲食に関係することだろう、

専門委員の方はこう言っております。そうした中で、飲食の感染リスク

の軽減、ここをやはり実効的にするために、ここは早急に検討したいと

いうのが今の考え方です。

 そして、このことについて北海道、大阪など、これは時間短縮、こう

したことを行った県では効果が出て、陽性者が下降してきております。

ただ、東京とその近県3県が感染者が減少せずに高い水準になっている

ということもこれは事実であります。こうしたことをやはり深刻に考え

て、より強いメッセージ、ここが必要だというふうに思いました。

 そうしたことを考える中で、まずは最優先として行うべきというのは、

そうしたリスクの発生源がかなり多いと言われる飲食、そうしたことを

中心にしっかり対応すべきかなと思っています。

<抜粋終わり>


 記者は国民の代表です。記者の質問に答えない(説明責任という基本

中の基本を果たさない)ということは国民の疑問に答えないも同然で

あり、質問を制限したり記者を全員会見の場に入れないということは、

国民とまともに向き合う気がない、といっているようなものです。

 自分の言葉を持たず、なにか国民にメッセージを発しないととも思って

いない菅首相に、この国に住む人間として信頼を寄せるのは困難です。

「この国をどういう国にしたいか」というビジョンがなにも見えてこず、

ただただ恫喝人事の権力闘争を楽しんできたらここに行き着いただけ、

のようにも感じられ、とても寒い心持ちになります。