「反撃能力(=敵基地攻撃能力)」の保有が明記された安保関連
文書の閣議決定。
憲法9条から導かれる専守防衛の防衛戦略を有名無実化するもの
(憲法違反)です。
安保法制と同様、権力が自身のブレーキたる憲法を蹴破ることであり、
容認することはできません。
そもそも「軍拡するしかない」という前提自体が、勝手に設定されて
しまっていることがおかしいのではないでしょうか。
「全力で戦争を回避する」務めなどどうでもいいかのように「全力で
威嚇する」方針への転換を、市民が求めたことはありません。
無論、国会で深く議論されたこともありません。軍拡のための増税なんて
もちろんおかしいですし、そもそも「その軍拡、ほんとうに必要なの?」
という点に疑問を抱かざるを得ません。
この閣議決定に反対する憲法学者や政治学者らによる「平和構想提言会議」
の提言「戦争ではなく平和の準備を—”抑止力”で戦争は防げない—」をぜひ、
お読みになってみてください💡
● 「戦争ではなく平和の準備を」安保関連3文書改定、
憲法学者らが対案公表 (東京)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/220153/2
<一部抜粋>
軍事力中心主義や「抑止力」至上主義は、極めて短絡的で危険だ。
抑止力は、武力による威嚇に限りなく近い概念。安保論議の中心に据えられ
ている状況は憂慮すべきだ。持続可能な安保のため、抑止力の限界を認識し
「抑止力神話」から脱却しなければならない。
民主主義や人権、法の支配といった基本的価値は妥協すべきではない。
平和もまた基本的人権で、紛争を平和的に解決することは国際法の要請だ。
民主主義のためだと称して、戦争の準備に突き進むべきではない。米国へ
の過度な軍事的依存を正し、アジア外交と多国間主義を強化すべきだ。
平和は一国で作れない。中国との緊張緩和と関係改善、朝鮮半島との関係
の安定化は、日本の社会・経済をより豊かにする。
<抜粋終わり>