れいわ新選組・大西つねき氏が「命の選別」について語る動画を発信しました。
「どこまで高齢者を長生きさせるか、真剣に考える必要がある」
「命を選別しないとダメだと思いますよ。その選択が政治。」
まぎれもなく優生思想であり、とんでもない発想です。
大西氏は、「高齢者の長生き」にどこまで若者の時間を費やしていいのか、と
いう文脈で語りました。何度も「長生きさせる」と語っていて、まるで高齢者
が、自身の意思がない生き物で、生かすも殺すもすべて「若い世代の人間」が
コントロールしているかのような響きです。
高齢者の長生き=ムダ、という発想は、あっという間に「じゃあ障がい者も」
「じゃあ病弱な人も」「じゃあ子ども産めない女性も」「じゃあ同性愛者も」に
つながります。
この世には「生きる価値のある命」「生きる価値のない命」の2種類がある、
という発想がどんな歴史を産んできたか、もうここで指摘するまでもないでしょう。
その発想を根絶するために、れいわ新選組は2人の重度障がい者を国会に送った
のではなかったのか、と、混乱します。
大西氏はその後、謝罪と撤回をしましたが、れいわ新選組の代表である山本
太郎氏から出たコメントには政党の代表としての謝罪も、大西氏への処分に
ついての言及も、ありませんでした。
いわく「多くの人々の心の中にもあるであろう何かしらかの優生思想的考えに、
光が当たったことを今回はチャンスと捉え、アジャストする責任が私たちには
あると考える。」
こんなにも重大な暴言に対して、何も処分もせずに「チャンス」と言ってしまう
のは、事の重大さを理解していないのではないかと疑われてもやむを得ません。
きちんと責任をとっていかないと、常日頃から優生思想や人権感覚の無さを露呈
する現政権を批判する資格を失ってしまうし、今まで支持してきた方々の信頼も
失うでしょう。