1,400万人が住む首都・東京の首長を決める東京都知事選。
他の都道府県の政治にはもちろん、国政にも大きな影響を及ぼします。
都民ならもちろんのこと、都民でなくても決して他人事ではありません。
その都知事選の候補者4名によるオンラインで公開討論会が6月27日
に開催されました。
<司会>津田大介氏
<出演>山本太郎候補、小池百合子候補、宇都宮けんじ候補、小野泰輔候補
● わたしの一票、誰に入れる?都知事選候補に聞く10の質問
6月27日 #都知事選候補討論会
https://note.com/chooselife_p/n/n79124ff296c8主催者側が用意した質問は下記のとおりです。
① 東京の「新型コロナ・感染者の抑え込み」はうまくいっている?
② コロナなどで住む場所を失った人に、住まいを提供する?
③ 東京オリパラの開催に賛成・反対?
④ 同性パートナーシップ制度の導入に賛成?反対?
⑤ 東京にカジノを誘致する?
⑥ 築地の地元経済は、守られていると思う?
⑦「都立病院の地方独立行政法人化の方針」に賛成?反対?
⑧ 罰則付きの「ヘイトスピーチ禁止条例」の制定を目指す?
⑨ 原発は、重要なベースロード電源?
⑩ 水道の民営化を進める?
どれもこれも命とくらしに直結する重大テーマなので、すべて紹介
しきれませんが、小池都知事の世界観というか人権感覚が鮮明になって
いるのが、「関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文を
なぜやめたのか?」という津田氏からの質問です。
<抜粋>
津田:毎年9月1日に墨田区横網町公園で行われる「関東大震災で虐殺
された朝鮮人犠牲者を追悼する式典」について、小池さんも含め歴代の
知事が追悼文をよせていた。小池さんは、2017年からそれをやめて
いる。なぜか?
震災の犠牲者すべてを対象として哀悼の意を示しているということだが、そもそも虐殺で殺された人と震災で殺された人とでは性格が異なる。
またこれに関連して、横網町公園の占有使用許可の申請の受理を都が3回
に渡って拒否している。これに抗議のネット署名が3万以上あつまって
いる。これについて、どのような歴史認識があるのか?はっきりとお答え
いただきたい。
小池:毎年9月3月横網町の公園内の慰霊堂で開かれている大法要で、
関東大震災・その後の大戦で犠牲になった方への、哀悼の意を表して
いる。大きな災害で犠牲になられた方、それにつづいてさまざまな事情
で犠牲になられた方、すべての方々に対しての慰霊という気持ちに変わ
りはない。
津田:虐殺と自然災害のものを一緒くたにして問題ないという認識でいいか?
小池:慰霊をするという点で大法要での慰霊にあわせていただいている。
<抜粋終わり>
デマを発端とした虐殺の犠牲者を「それ(大災害)につづいてさまざまな
事情で犠牲になられた方」と言ってのけてしまえる人間性に、絶望に近い
落胆を禁じえません。。。
日本人によるヘイトの歴史から目をそらさず、自分たちが「ともすれば
ヘイトに流されて他者を虐殺しかねない」存在であることを見つめ、より
よい社会、より自由・平等が実現された社会になるにはどうしたらいいの
か深慮に深慮を重ね続けることが、民主主義社会のリーダーとして必須の
姿勢。
自分の見たくない(認めたくない)事実は一切見ない、という歴史修正
主義的な態度は、憲法とは対極の、浅慮な姿勢です。他の質問への〇・△
・×の回答一覧表を見るだけでも、小池都知事の「多様性」と表では言い
ながらも実は極めて消極的な姿勢は明らかで、東京に生きる様々な外国人
はじめマイノリティの方々にとっては、恐怖と不安しかないでしょう。
どんな東京に住みたいか、
どんな東京を子どもに見せたいか。
自分の一票の重みを感じながら、ぜひ、投票して下さい。