2017年7月14日金曜日

首相の執念につきあって改憲する義理はないのですが(*-*)


 街を歩いていたり、新聞を読んでいたりすると、ふと、この社会の
どこに「今すぐ憲法改正しなきゃ!」という“全国民的な”需要がある
のかな…と、思います。

 先日行われたNHKの世論調査では、安倍首相が自民党の改憲案を
秋の臨時国会に提出したいと表明したことについて、「評価しない」が
「評価する」を上回りました。


● “臨時国会に改憲案”「評価しない」が「評価する」上回る (NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170711/k10011053161000.html?utm_int=news_contents_news-main_007

 「あまり評価しない」31%
 「まったく評価しない」20% 
 「大いに評価する」8%
 「ある程度評価する」28%
 

 …やっぱり、そうですよね。
 どんなに頑張っても正社員になれないおかしさ。どんなに過労死ライン
まで働いても生活に余裕ができず、妊娠したら解雇されたり左遷されたり
する理不尽さ。原発事故で避難を余儀なくされているのに、補助を打ち
切られて「避難者」としてカウントされなくなった理不尽さ。
 こういう「待ったなしで対処しなければならない社会のゆがみ」は、それ
こそ国民の命に関わる重大問題なのに、なぜ安倍首相はそれへの情熱を
チラリとも見せずに、憲法を変える、憲法を変える、憲法を変えるんだ、と
…(-_-;)。

 しかも、憲法、私たち国民のもので、縛られてる首相が変えようとか言える
立場にはないし…。


 都議選での大敗を顧みつつ、自民党の中でも、「このまま首相の“なにが
なんでも改憲”の執念につきあってたら、マズいんじゃないか」という懸念が、
ようやくぽつりぽつりと出てきているようです。


● 20年改憲日程の実現、厳しく=自民・船田氏 (ロイター)
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1707/13/news114.html


 船田元議員は、首相が改憲を急ぐ理由について「自分が総理の間に憲法
改正に手を付けた、できれば成功したという気持ちの方が、先行していると
いうことだ」と、わりと身も蓋もなく明かし、
「憲法改正への賛成比率が低下しているのは、(支持率低下に)ひきずられ
ているためだと思う。9条改正そのものへの信頼というよりも、安倍首相
そのものへの信頼が下がってしまったというのが主な原因ではないか。
安倍首相が総理にふさわしくないと思っている人が増えており、その安倍
首相が言っている憲法改正もふさわしくないと(思う人がいると)いうことが
あるだろう。首相の信頼の問題が大きい」
 …と、わりと率直に首相の個人的執念で急がされる改憲への疑義を唱えて
います。

  
 当たり前すぎるほど当たり前の話ですが、
 憲法は、私たち国民が、自由や人権を守るために、権力を縛るための法
です。
 なので、権力側が「このロープきつい」と言ってロープを緩めたり切ったり
することは許されません。
 首相が改憲を急ぐというのは、まさにそういう話なのです。
 お祖父さんの夢を自分が果たす、とか、そんな情念に付き合わされる
筋合いはありませ~~~ん(>_<)。