みなさん、これまで憲法を日めくりでみてきましたが、振り返るといろいろな
人たちが登場しましたね。
人たちが登場しましたね。
だいたい登場順にいうと、
① 天皇
② 私たち国民
③ 公務員
④ 弁護士
⑤ 国会議員
⑥ 総理大臣
⑦ 裁判官
さて、この中で、憲法というルールを守らなければいけないのは、誰でしょう?
これは憲法カフェ定番クイズのひとつ。
答えは、この99条、憲法の実質最後の条文に書いてあります。
答えは、この99条、憲法の実質最後の条文に書いてあります。
<日本国憲法 99条>
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官
その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務
を負う。
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官
その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務
を負う。
そうです、答えは①③⑤⑥⑦。
つまり国家権力の側にいる人たち、②国民と④弁護士以外です。
ちなみに憲法カフェでは④に引っかかる方がけっこういらっしゃいます。
弁護士も権力を持っているように感じられるのでしょうか…でも弁護士は
ただの民間人、国民の一部ですね。
つまり国家権力の側にいる人たち、②国民と④弁護士以外です。
ちなみに憲法カフェでは④に引っかかる方がけっこういらっしゃいます。
弁護士も権力を持っているように感じられるのでしょうか…でも弁護士は
ただの民間人、国民の一部ですね。
これまで繰り返しお話ししてきたように、憲法とは、国民(市民)ひとり
ひとりがそれぞれ自分らしく自由に暮らし、幸せに生をまっとうすることが
できるようにするためにあるもの。
そのために、国家権力に対して、国民の○○という自由を侵害してはいけない
だとか、国民のために○○というサービスをしなさいだとか、命じるものです。
ひとりがそれぞれ自分らしく自由に暮らし、幸せに生をまっとうすることが
できるようにするためにあるもの。
そのために、国家権力に対して、国民の○○という自由を侵害してはいけない
だとか、国民のために○○というサービスをしなさいだとか、命じるものです。
憲法をどうしても変えたい方々は、「今の憲法は自由や権利ばっかり
だからおかしい。自由には義務や責任が伴うはずだ。」としきりとおっ
しゃいますが、それこそが「おかしい」お話、なんですよね。
もともと、憲法とは国民の自由や権利を、国家権力が踏みにじることの
ないように、その手枷足枷として存在するものなんですから。
これが「立憲主義」ですね。
だからおかしい。自由には義務や責任が伴うはずだ。」としきりとおっ
しゃいますが、それこそが「おかしい」お話、なんですよね。
もともと、憲法とは国民の自由や権利を、国家権力が踏みにじることの
ないように、その手枷足枷として存在するものなんですから。
これが「立憲主義」ですね。
そして、憲法に定められた国民の自由や権利は、もともと、「他の人の
自由や権利を害してはいけない」という意味において、義務や責任を伴う
ものでした。「ひとりひとり」がそれぞれ自由や権利を持っているのだか
ら、当然ですね。
自由や権利を害してはいけない」という意味において、義務や責任を伴う
ものでした。「ひとりひとり」がそれぞれ自由や権利を持っているのだか
ら、当然ですね。
改憲草案ですが、この99条を、以下のように変えようというのです。
1 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。
2 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する
義務を負う。
義務を負う。
これはまさに立憲主義の否定、憲法を憲法でなくすものといっていいで
しょう。
憲法は国民の自由を守るもの。私たち国民が、権力者に対して、憲法を
守れと命ずるものです。
しょう。
憲法は国民の自由を守るもの。私たち国民が、権力者に対して、憲法を
守れと命ずるものです。
その憲法が、私たちの心の中にまで踏み込んで、憲法を「尊重」せよと
命ずるなんて、まさに「アベコベ」な話です。
命ずるなんて、まさに「アベコベ」な話です。
摂政が除かれてしまいました!)の義務からは、「尊重」が消え、単に
「擁護」義務だけになっています。彼らの義務を軽くしたい、薄めたい、
そんな意識が見えるようです。
かつて、日本国憲法を「いじましい」とか「みっともない」などと
さんざんにこきおろした国会議員がいました。現在は総理大臣ですが、
いずれにしても彼は、憲法「尊重」擁護義務を負う立場にあるわけ
ですから、こうした発言は完全に憲法違反です。
さんざんにこきおろした国会議員がいました。現在は総理大臣ですが、
いずれにしても彼は、憲法「尊重」擁護義務を負う立場にあるわけ
ですから、こうした発言は完全に憲法違反です。
あるから完全に自由。でももしも、国民の憲法「尊重」義務が憲法に
定められてしまうと、これは憲法が許した19条の例外だと位置づけ
られてしまいます(ちなみに、自民党案には、「国旗」と「国歌」に
ついても、国民の「尊重」義務が明記されています)。
国民の心の中にまでずかずかと立ち入って、自由を拘束しようという
自民党案。本当に怖い話です。
自民党案。本当に怖い話です。
私たちあすわかは、これからも、ひとりひとりの自由と幸せを守る日本
国憲法を大切に生かしていくために、不断の努力を続けます。
国憲法を大切に生かしていくために、不断の努力を続けます。
に戻ります。お楽しみに!