2020年12月23日水曜日

自民党提言「日本学術会議を民間団体に」 そのおかしさ①


 日本学術会議への人事介入は、菅政権が「異論を許さない」強権

政治のスタートとして象徴的な事件です。

 単純に違法で違憲な任命拒否について、聞いてるだけで恥ずかしく

なるような反論の数々。それらすべての矛盾を突かれて追いつめられ

ると、逆ギレのように「そもそも日本学術会議の在り方がおかしい」

と論点をすり替えて、日本学術会議をつぶしにかかってきました。

 自らの違法行為をまずは撤回・謝罪し、責任をとらなければなら

ない(この一点だけで本来、内閣総辞職レベルのものな)のに、はぐ

からし続けています。

 自民党は、論点すり替えを急いでPTを作り、「日本学術会議を民間

団体にすべし」という提言をまとめました。

そのおかしさについて、北海道大学の宇山教授が語る記事がありました。


● 日本型アカデミーとしての「学術会議」に誇りを

                   宇山智彦・北海道大教授 (東京)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/75942?fbclid=IwAR0gklAeQMZoObgaPE8FIJRCajQN-RBX2EThbL5qZTBDnAsvUJpVjBANY6E


<一部抜粋>

 自民提言はいかにも急ごしらえで、奇妙な点が多いが、特に不思議

なのは、現状の問題点と改革の目的が具体的に挙げられないまま、

欧米のアカデミーのモデル、しかも市場主義的に誤解されたモデルで

設置形態を変えたり、機能を増やしたりするという、手段であるはず

のことが目的化していることだ。

<抜粋終わり>


 宇山教授は、日本学士院や学術振興会などと役割分担した学術会議は、

任期制で名誉争いと距離を置き、幅広い分野から会員を集めて多様な

意見を反映できる体制で、この日本独特の在り方には誇りを持っていい

、と語ります。


(続く)