2025年7月4日金曜日

参政党の憲法草案 読んでみた③


 参政党の憲法草案が話題になっていますね!

 その政党が持っている憲法草案から、みなさんの人権や自由をどう

とらえているかわかります💡

もし議員になったらどんな法案や発言が出てくるかも予想できるかも。

 読んで検討してみたので、ツリーをつなげていきますね!

 さて第3回は、第七条「家族」について~~🏠

 



 参政党の憲法草案は、ひとことでいえば家族の多様性を否定するものです。

 結婚するかどうか、子どもを持つかどうか、離婚するかどうか…を含め、

「家族」のあり方・捉え方は、もはや家族の数だけあります。なのに第七条は

家族とはこうあるべきだ、と1つの価値観を国民に押しつけます。


 分かりやすいところからいうと、第七条3項は同性婚と選択的夫婦別姓を

否定します。


 夫婦同姓を強制する婚姻制度は、結婚を機に「事実上」女性にばかり

姓の変更を迫る性差別的な装置であり、憲法14条や24条に違反します。

また姓というアイデンティティーの一部を奪う点は、憲法13条にも違反します。

明治民法で定められた同姓強制の結婚は、日本の「伝統」ではありませんし、

仮に長く続く因習だったとしても人権より優先させるべき因習などありません。

 またいうまでもなく、同性同士の結婚を認めない規定は性的少数者への差別

です。同性婚を法制化する国は増える一方で、日本でもすべての高裁で違憲

判決が出そろいました。「あるべき日本の伝統的家族が壊れる」云々の主張は

的外れです。人権より優先させるべき「伝統」などありません。

ことほどさように、差別的な規定です。


 家族はこうあるべきだ、という家族観の押しつけはとても苦しいものですね。

家族・親族間に深い不和があり、離れて暮らすことで平穏を得ている人は

少なくありません。虐待親やDV夫から逃げて人生を立て直せる人もいます。

しかし参政党の憲法草案第七条は勝手な家族観を押しつけ、「家族なのだから

助け合いなさい」と逃げ道をふさぐ(救済する福祉を切り捨てる)口実に

なります。

 言い方を変えるならば、第七条は、各人の自由や人権の保障よりも

「家族」が「あるべき家族」として成立していることを重視しているわけです。

これは福祉の切り捨ての口実になり得ます。すなわち、「困難は家族で助け

合って解決しなさい。」「だれかが困窮したら家族が扶養しなさい」「介護は

家族が引き受けなさい。」というように…。



参政党 新日本憲法(構想案)

https://sanseito.jp/new_japanese_constitution/



あすわかX(旧Twitter)

https://x.com/asuno_jiyuu/status/1940293467160355018