参政党の神谷代表発言への抗議の声が高まっています。
しかし支持者からは擁護の声が聞こえてきます。
いわく、「女性に出産適齢期がある現実を述べただけだから差別ではない」。
…そうでしょうか??
神谷氏は同時に男女共同参画は間違えたと述べ、「経済合理性や個人の
自由だけを求めていたら社会がもたない」から、「バランスを取って」若い
女性が進学せずに出産するよう促す政策を提案しました。
男女共同参画を間違いだとするのは、家事・育児・介護をもっぱら女性に
押しつけ、女性が経済的に自立できず自由に生きられないままにしてきた
差別的な旧来の社会を是認しているといわざるを得ません。すべての人の
人権保障を最も重視し、それを目指すのが政治家の使命なのに(憲法99条)、
それは真逆の発想です。
「経済合理性や個人の自由だけを求めていたら社会がもたない」じゃないですか!
というのは、社会維持のために人の自由・人権に制限をかけようと言っているのと
同義です。
しかも続けて提案された案は、もっぱら女性の生き方についての政策でした。
つまり、国や社会の利益のために、女性を犠牲にする発想です。
少子化対策として、出産・育児に専念する若い女性にインセンティブを与える
政策を提唱した神谷氏。この国の少子化の原因がもっぱら「女性が進学したり
働いたり自由に生きていること」にあると考えているようです。
女性に自由な生き方を許したから少子化になってしまった…とでも??
多くの市民が低賃金に苦しみ、未来が見えず結婚・出産どころではないから
少子化が進んでしまっているという現実が見えないのでしょうか。
国が女性の生き方を都合良くコントロールしようとする姿勢も問題ですし、
「産む機能があるかないか」という点で女性の価値を判断しようという発想が、
誰もが(特定の機能の有無に関わらず)尊重されるという個人の尊厳(憲法13条)
に反する発想です。
あすわかX(旧Twitter)