衆議院法制局などが作成した緊急事態条項の案が報じられています。
● 緊急事態条項 “イメージ案”判明 任期延長や緊急政令など (NHK)
https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015119521000
● 緊急事態条項、イメージ案が判明 衆院憲法審で与野党が討議へ (毎日)
https://mainichi.jp/articles/20260512/k00/00m/010/273000c
このうち「緊急政令」というものは自民党が以前から提案していたもの
とほぼ同じ。これは内閣が「緊急事態だ!」と判断すれば、内閣が法律と
同等の力を持つ政令を定められる、つまり国会の立法権と同等の権限を
内閣が持てる制度。内閣の一存で三権分立を止める、いわば独裁のスイッチ
です。
緊急政令として提案されている緊急事態条項は、一般的には『国家緊急
権』といい、【戦争・内乱・大災害など、およそ通常の統治システムでは対処
できないほどの非常事態に際し、立憲体制(人権保障と三権分立)を停止し、
政治権力を一点に集中させることで、事態に対処する制度】と定義されます。
こういう制度は、国によって「戒厳令」「非常事態宣言」など呼び名は多様。
いずれにせよ憲法の一時停止であり、定め方や運用によっては独裁体制の
スイッチ(憲法の自爆装置)になり得、濫用の危険性が常に伴う制度です。
ナチスはこの国家緊急権を巧みに使って独裁体制を築きました。
大規模災害に備えて改憲して緊急事態条項が必要、と与党などはいい
ますが、災害大国・日本にはすでに災害対策基本法や災害救助法ほか緻密な
(人権の観点からはかなり危ういほどの)災害法制が整っています。
緊急事態条項などで内閣が独裁をしくよりも権限を現場に下ろす方が
よほど大事です💡
ちなみに…一時期よく飛び交っていた「東日本大震災では憲法に緊急
事態条項がないせいで被災地で緊急車両のガソリン不足が相次ぎ、多くの
震災関連死を招いた」という言説について。調査の結果、燃料不足で救急
搬送できなかった事実は1件もなく、デマであることが確認されています。
煽られないようご注意を⚠
ということで、簡単に人権保障と三権分立を止めるような改憲には、
最大限の警戒が必要です。
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