2025年11月26日水曜日

マスメディアが「報道」をする意味 ~民主主義国家であり続けるために~ <後半>


 

 政府が進める政策や提出した法案、あるいは政治家の言動が、果たして

支持(賛成)していいことなのかどうか徹底的にメリットとデメリットを

掘り下げ、問題点やデメリットを挙げて市民に報じ、自由闊達な議論を

促すのが、マスメディアの指命です。

 そのマスメディアが、政府や首相を悪く言っちゃいけない、と批判を

「自粛」(!)することは、民主主義の否定であり「翼賛」です。

マスメディアの「報道の自由」は、人が自由に考え・発信し、より豊かな

民主主義国家を作り上げるために保障されているのに、マスメディア自身が

自ら批判をやめれば、民主主義の「死」に直結します。


 マスメディアが政府の批判を「自粛」することで、得をするのは、

政府・与党(権力)です。私たち市民は政治を正確に知るためのチャンネル

を失い、代わりに「翼賛」報道によって政府の進める政策・法案を批判的に

検討する術を失い、民主主義は致命的に劣化します。マスメディアが統制

され、権力批判を許さないような国家…そういう人権や民主主義のない国を、

望みますか?💧

 マスメディアの役割について、今一度、民主主義や人権の観点から、

考えてみてほしいと思います。



 ちなみに、当たり前のことですが、政治も外交もすべて人がすること

ですから、日本は「決して間違わない」「常に正しい」あるいは相手国は

「悪い」「常に間違っている」かのような報道には強い警戒が必要です。

より深い民主主義のための「報道の自由」ですから、敵対心や憎悪を

ムダにあおる報道は論外です。


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#マスメディア

#民主主義

#表現の自由

#報道の自由


マスメディアが「報道」をする意味 ~民主主義国家であり続けるために~ <前半>

 


 政府の外交政策や言動を批判する個人やメディアに対し「危険」

「相手国を利する」「スパイ」等々の非難が飛びがちです。

 政府の政策・決定に対し、不安・疑問・批判などを自由に発信し合える

ことは、「この国が、表現の自由が保障される民主主義国家として存在し

続けるために」何よりも重要です。


 市民は、マスメディアの報道を通じて政治の現在地・最前線・政治家や

政党の動向を知り、考えを深めます。民主主義国家において、マスメディア

は市民の代わりに権力(政府・国会・司法)を監視して、何が起きているの

か、その政策にはどのような問題があるのか、市民に伝える使命・責任が

あります。


 権力を維持・拡大したい政府・与党にとって、自らに都合の悪い(支持率

が下がりかねない)報道はジャマです。だからどこの国でも、政治家は

メディアを懐柔したり、圧力をかけたり、コントロールを試みます。

自らの使命を深く自覚しているマスメディアなら、毅然と懐柔を拒絶し、

圧力にもひるみません。


 野党は政府の決定・政策・法案を点検し疑問・批判をぶつけるために存在

します。それを受けて政府は当初の案を修正したり落とし所をさぐる…

国会はそのための場です。

 マスメディアは当然、野党が政府を批判するその根拠を国民に報じ、

より深く問題の所在を知ることができるよう発信する指命があります。


(後半に続く)


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#マスメディア

#民主主義

#表現の自由

#報道の自由


2025年11月18日火曜日

非核三原則の見直し!? 国民そっちのけでなにを💧】

 

  長崎県の大石知事が、高市首相が非核三原則の見直しを検討している

ことについて「被爆県として、到底受け入れられない」。

戦争被爆国、しかも憲法で戦争放棄した国の首相が、国民を置き去りにして

非核三原則の見直しを勝手に進めています。非民主的で、時代に逆行して

います。

.

.

● 長崎知事「受け入れられず」 三原則見直しで、沖縄知事も反対 (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/449851



<一部引用>

 大石知事は、国もこれまで非核三原則を「しっかり堅持し、守ってきた」

とした上で、見直しとなれば「逆行するような形」になると批判。

「『長崎を最後の被爆地に』という長崎県が繰り返し発信している思いを、

高市総理にはしっかりと伝えられるようにしたい」と強調した。

<引用終わり>

.

.

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日弁連 「被爆80年に際して『核兵器のない世界』の実現を目指す決議」


 日弁連の、日本政府に対し、非核三原則の法制化や核兵器禁止条約の

批准などを求めた決議です。

 核抑止論の不確実性や危険性について、丁寧な論証も書かれているので、

ぜひお読みください。

 ぼんやりと「そうはいっても、軍拡はある程度必要でしょ」と考えている

方は少なくないと思われますが、「力には力で対抗するしかない」路線の

行き着く先は核保有です。「抑止力」という発想を乗り越えなければなら

ない時代です。



日弁連 「被爆80年に際して『核兵器のない世界』の実現を目指す決議」

https://www.nichibenren.or.jp/document/assembly_resolution/year/2025/2025_1.html

<一部引用>

 核抑止論は、効果の不確実性が高い理論である。また、人的・技術的ミス

による誤発射のリスクを回避するための確実な方法も存在しない。

一方で、一たび抑止が失敗して核兵器使用がなされれば、広島や長崎が

経験したように多くの人間の生命を奪い、身体を破壊し、尊厳を踏み

にじるにとどまらず、NPT及びTPNWが指摘するとおり、全人類の

惨害、壊滅的で非人道的な結末をもたらすことになる。報復の連鎖により、

地球全体に壊滅的被害をもたらし、全人類の生存の権利を奪い、取り返しが

つかない結果を招くことは避けられないのである。世界の国々がこの核抑止

論を採用すればするほど、世界中に核兵器があふれ、全世界の壊滅的被害の

可能性が高まる。以上のとおり、核抑止論は極めて不確実で危険な理論なの

である。

<引用終わり>



<あすわかX>

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憲法にのっとった思慮深い外交ができる首相が必要


 

 思慮浅く「勇ましい」発言をして隣国をムダに挑発する政治家では

なく、憲法にのっとり対話で国際的な信頼を得ていく思慮深い政治家が

必要です。内政干渉といわれても仕方ない失言を、失言として認め撤回

することができない首相の態度一つで、国民生活も経済も大打撃を受け

かねない局面に来ています。


 「米国は常に日本の味方で軍事的に支えてくれる」と日米安保に依存

しきる考えは大変危うく、現に決して米国が日本に同調して中国を批判

してはいない事実を見つめる必要があります。また、力には力で対抗する

しかない、という日本国憲法と真っ向から矛盾する「抑止論」がすでに

破綻している事実も重い。



 ちなみに、「抑止論」の破綻については不定期に発信しているので、

ぜひお読みください。そもそも日本は戦争できない脆弱な国だから、

どんな外交問題も対話で解決する(全力で戦争を回避する)以外の

選択肢はないよ、ということも。  

 → https://x.com/asuno_jiyuu/status/1990214500147175687?s=20


#存立危機事態

#安保法制

#憲法


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<あすわかX>

https://x.com/asuno_jiyuu/status/1990607628356268324?s=20

「存立危機事態」ってなんだっけ 基本知識のおさらい





 高市首相の発言が発端で…大変な状況になっていますね…。

 そもそも「存立危機事態」ってなんでしょう?
 それを説明するにはまず、日本国憲法9条と「集団的自衛権の行使」の話
から始めなければなりません。決して難解ではないので、お付き合いください📣
自分の生活と人生を守るために、基本知識を📖



1.憲法9条
 日本国憲法9条は、戦争放棄・戦力不保持を宣言しています。 
 どんなに国家権力が戦争したくてもできないようにしている、歯止めです。
この9条の下、「専守防衛」「非核三原則」「武器輸出禁止」などの防衛戦略
がとられてきました。




2.個別的自衛権  日本が他国から攻撃された場合、日本政府は国民の生命・人権を守るために
必要最小限度の防衛の措置をとることができます。
攻撃されたから防御する…正当防衛のようなもので「自衛権」という言葉から
想像しやすいものです。9条が許す「自衛」はこれだけ、というのが従来の
政府解釈。



3.集団的自衛権
 それに対し集団的自衛権とは、日本は攻撃されていないけれど同盟国が
A国から攻撃された時、同盟国の自衛(A国との戦争)に参加する、という
ものです。同盟国の軍事行動に参加…💧憲法9条の下、集団的自衛権の行使
は許されない、と日本政府も長年考えてきました。




4.安保法制
 ところが政府(第2次安倍政権)は、憲法9条の下でも集団的自衛権の
行使は許される!という衝撃的な憲法解釈の変更を閣議決定し、その上で
安保法制を強行成立させました。
 安保法制の下では、日本に対する攻撃がない場合でも、「存立危機事態」
になったなら、集団的自衛権の行使(同盟国の戦争に参加すること)が
できる、というものです。


5.存立危機事態
 「存立危機事態」というのは、
 日本が攻撃されていなくても「日本と密接な関係にある国が攻撃された
ことで「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が
根底から覆される明白な危険がある事態」、のことです。
「存立危機事態」になったなら、集団的自衛権の行使が許される、と。


6.台湾有事
 なぜ高市首相は、台湾と中国との武力衝突が日本の「存立危機事態」に
なり、自衛隊が軍事行動に乗り出す可能性があると言ったのでしょう?
 首相は①海上封鎖のために中国軍が武力を行使②米軍が海上封鎖を解く
ために来援③それを防ごうと武力行使が発生、という想定を挙げました。https://mainichi.jp/articles/20251112/k00/00m/010/176000c


7.高市発言の軽率さ
 しかし①~③を想定したとして、それがなぜ日本の「存立危機事態」に
あたるといえるのか、綿密な論理づけは示されませんでした。同盟国である
米軍が軍事介入するなら、日本も参戦するに決まってる💨という結論ありき
の雑な発想なら、一国の首相としてあまりにも軽率です。


8.高市発言は中国を刺激
 これまで政府は「台湾有事は存立危機事態」などとは公式には示して
きませんでした。たとえそういう想定をしていたとしても、台湾有事に
日本が参戦も辞さないなどと意思を示せば、中国を挑発してしまい、
日中の軍事的緊張を高めてしまうからです。


9.中国が日本に対し、高市発言を「内政干渉」だとして猛抗議しています。
歴代首相も、軍事的緊張を高めないよう、あえて、意図的に、そのような発言
をしてこなかったことを考えれば、不用意な発言で深刻な危機を招いた高市
首相の責任は重大です。


10.高市首相は中国に勇ましいことを言って鬱憤を晴らしてくれた、と
喜ぶべき局面でしょうか?
 日中関係が悪化して、例えば中国からの食糧はじめ様々な輸入が止まったり
旅行者が減ったりすることが、どれだけ日本経済と国民の衣食住に大打撃を
与えるか、想像してみて下さい。首相の舌禍の責任は重大です。


11.と同時に、私たちは改めて、安保法制が憲法違反の存在であることに
立ち返るべきではないでしょうか。高市首相の雑な発言から、日本政府の
恣意的な判断で「存立危機事態」の認定ができてしまえる危うさを思わずに
はいられません。参戦すれば、ミサイルが落ちるのは私たちの住む街であり、
殺されるのは私たちです。


<あすわかX>

2025年11月13日木曜日

12月2日(火) あすわか橋本弁護士が語る🌹 大津市人権講座


大津市人権講座🌹

<朝ドラ『虎に翼』が教えてくれた

  オンナコドモの幸せと、憲法、人権、ジェンダー

                + 憲法ビンゴで遊ぼう!>



日時:2025年12月2日(火)

  14:00~16:00


会場:大津市役所別館1階 大会議室 


登壇者:橋本智子弁護士

     (大津市教育委員会スクールロイヤー、あすわか)


 

 ぜひぜひご参集下さい☆

2025年10月23日木曜日

11月1日(土)🍁 太田啓子弁護士の講演会@高知


 あすわか太田啓子弁護士の

「100年先の憲法へ ~『虎に翼』が教えてくれたこと~」と題した

講演会が開催されます☆

 とらつばファンの皆さまはじめ、人権について学んでみようかな!と

いう皆さまはぜひご参加ください。



日時:2025年11月1日(土)

  14:00~16:00


会場:高知県立人権啓発センター6階ホール


参加費無料・手話通訳あり


定員100名・先着順


お申し込みはチラシのQRコードから✨または、電話・FAXでも可

 詳しくは下記サイトをご覧下さい。

  https://kochi-jinken.or.jp/wevent/?q=grp03|7


憲法に緊急事態条項? 日弁連の動画をご紹介📣

 

 高市政権は、憲法を改正して緊急事態条項を創設することについて、

閣外協力する日本維新の会とも合意しています。

 緊急事態条項の危険性については、とりあえず日弁連のこの動画が

分かりやすいので、ご覧下さい。

  ↓

<日弁連 動画>

 憲法に緊急事態条項?災害などの際に国会議員任期延長?

               No!それ、いりません!|日弁連|

 https://www.youtube.com/watch?v=QwgkHa7E08Q




2025年10月21日火曜日

国会議員を減らすことは「身を切る改革」!? ③

 

 日本維新の会は『身を切る改革』を訴えて支持を集めてきました。

であればまさに金権腐敗の元凶である裏金問題の追及と、企業・団体

献金の廃止、政党助成金の廃止をなによりも絶対条件として自民党に

突きつけるべきです。

 議員定数削減は、言ってみれば「身を切るパフォーマンス」でしかなく、

実際に切り捨てられるのは「民意」です。




#民主主義

#国民主権

#議員定数削減

国会議員を減らすことは「身を切る改革」!? ②

 

 日本維新の会が唐突にぶち上げた『議員定数削減』。

特に比例定数削減は、小選挙区で勝ちづらい中小政党にとって大打撃で、

予算が潤沢で目立ちやすい巨大政党に有利になり、「多種多様な民意を

国会に反映させる」ことはますます難しくなります。

 あすわかの一員でもある猿田佐世弁護士の、報道番組でのコメントが

記事になっているのでご紹介します。


● 猿田佐世氏「身を切る改革って言いますけど、切られるのはあなたであり私」

 モーニングショーで議員定数の削減に私見 (サンスポ)

 https://tinyurl.com/3fmw9dex



<一部引用>

 「『身を切る改革』って言うんですけど、切られるのはあなたです。

テレビを見ていらっしゃるあなたですと思っている。民主主義の基本は、

本当は全員で議論して政策を決めて国を運営していきたいんだけど、

それができない。だから私たちの代表として私たちの声を運んでもらう

ために議員を選んで、その人に代わりに議論をしてもらっている。

私たちの代表だし私たちの声なんです」

「彼らを切るということは、今遠ざかっている政治がもっと遠くなって

いく。いろんな民意を吸い上げて国を作っていくというのが民主主義

なので、その声を届ける人すらいなくなってしまう。繰り返しになり

ますけど、かっこいいこと言えばいいもんじゃない。身を切る改革って

言いますけど、切られるのはあなたであり私である。きょうそれだけ

言いたくて来ました」

<引用終わり>



 議員定数削減によって切り捨てられるのは民主主義です。


#民主主義

#国民主権

#議員定数削減

国会議員を減らすことは「身を切る改革」!? ①】

 

 「政治とカネ」を許さないぞ、という追及に政府がどう応えるのか…
という局面で、いきなりすり替わって現れた「議員定数削減」。
 …え??って感じですよね💧ソレジャナイ感。


 日本の国会議員定数は、すでに諸外国と比較して少なく、むしろ「足りない」と
いっていいレベルです。
 多種多様な国民の声を国会に反映させるためには多種多様な国会議員が必要で、
議員の数が減れば、国会の解像度は下がり、「大きい声」以外の声が国会に届かなく
なります。国民主権・民主主義の根幹が傷つきます。

 無能な議員が多いから議員定数を減らせ、という意見がありますが、要らない
のはあくまでも「無能な議員」であり、必要なアクションは「有能な議員を選ぶこと」
「有能な議員を選ぶ目を主権者自身が養うこと」です。
 どんなに議員定数を減らしても、また無能な議員を当選させてしまっては無意味です。

#国民主権 #議員定数削減 


2025年10月10日金曜日

11月3日(月・祝) 新潟・上越で「憲法ブックカフェ」開催☕📖☕


 上越の田中淳哉弁護士が「憲法ブックカフェ」を初開催するとのこと☕✨


 11月3日(月・祝)10:00~16:00



 田中弁護士のブログより

 https://j-c-law.com/kenpoubukkukafe1/

 「事務所の相談室に、私がオススメしたい憲法関連本を並べます。

コーヒーや紅茶を飲みながら、本を読んだり眺めたり、私と語り

合ったり、だべったりしていただき、気に入った本があれば無料で

貸し出しも行います。」


* * *

 国内外で拡大する排外主義、

 実質賃金が下がり続け、物価が上がり続ける苦しい生活

 それでも税金はどんどん軍事に注がれる。

 選択的夫婦別姓も同性婚も完全に後回し。

 どうして市民の「こうしてほしい」という願いが政治に届かないのか

 社会や政治にモヤることばかりではありませんか?


 政治は否応なしにすべての市民の人生・生活を揺さぶります。

 なら、いい政治にしたい。よりマシな政治にしたい。

 ぜひ、憲法や人権、民主主義について、本をパラパラめくってみたり、

尋ねてみたり、聞きかじったりしてみてください。

 上越には憲法カフェのベテラン・田中弁護士がいます!し、

全国各地にもあすわか弁護士がいます。

 憲法カフェの講師依頼は、あすわか事務局までぜひ♬

→ peaceloving.lawyer@gmail.com


2025年10月7日火曜日

日本労働弁護団 抗議声明を紹介します

 

 すべての労働者は企業の駒ではなく尊厳ある人間です。

ワークライフバランスは人権の問題です。

 高市氏の「私自身も『ワークライフバランス』という言葉を捨てます。」

発言について、日本労働弁護団が抗議声明を出しました。

この発言について「日本を立て直そうと頑張る意気込みを語って何が悪い

んだ」と擁護する方は特に、全文読んで頂ければ幸いです。


日本労働弁護団

「ワークライフバランスの必要性及び重要性を前提とした政治を求める談話」

https://tinyurl.com/mvm4ruz7


<一部引用>

 言うまでもなく総理大臣は行政の長であるところ、政治を支える国家

公務員はもとより、全国各地の公務員、さらには、民間労働者においても、

行政の長となる者の発言は無影響ではない。高市氏の上記発言は、実際に

働く労働者に与える影響を考慮しておらず、軽薄と言わざるを得ない。

 早速、SNS上では、高市氏の上記発言を受けて、ワークライフバラ

ンスを軽視する発言を行う国会議員や経営者が出現しており、また、

長時間労働を称賛する発言を行う経営者も出てきている。高市氏の上記

発言は、一部の経営者にとって「わが意を得たり」と理解され、「労働者は

ワークライフバランスを捨てて働くべき」という流れを生み出す影響を

与えるものである。このまま無批判に放置すれば、仕事と育児・介護との

両立などは遠くに押しやられ、多くの労働者が長時間労働を強いられる

未来が訪れることは想像に難くない。

 さらに言えば、国家公務員については、近年、長時間労働が常態化し、

若手・中堅の離職が深刻であるといわれている。そうした状況を受けて、

2025年8月に人事院は大幅な待遇改善に踏み切ったばかりである。

高市氏の上記発言は、行政の長になる者として、こうした動きに水をかける

ものであり、国家公務員の過重労働や離職を加速させるおそれがある。

<引用終わり>


 上司が遅くまで働いてるから帰れない、という経験はありませんか?

リーダーの発言は、リーダー自身だけの問題ではなく社会全体の雰囲気に

影響します。高市氏は発言の影響力を自覚すべきです。


#ワークライフバランス 

#人権 

#労働者の人権

2025年10月6日月曜日

ワークライフバランスは人権の話

 

高市氏の「私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる

働いて、働いて、働いて、働いて、働いていく」という発言は、

大いに批判に値します。私生活を投げ打って働くことを美徳とする

ある種の根性論は、たくさんの人を過労死・過労自死に追い込みました。



● 高市氏の「WLB捨てる」発言

          過労死遺族は驚き「影響力考えて」

 https://digital.asahi.com/articles/ASTB436V9TB4OXIE00PM.html


<一部引用>

 「全国過労死を考える家族の会」代表世話人の寺西笑子さん(76)は

「国のトップに立とうとする人の発言とは思えない」と驚く。

 寺西さんは、1996年に夫の彰さん(当時49)を過労死で亡くし、

働き過ぎて命を落とす人が続出していた日本の状況を変えようと、

「命より大切な仕事はない」と訴え続けてきた。

 「過労死防止法は国会の全会一致で成立し、国をあげてWLBを推進

している。高市氏は『懸命に働く』という意図だったかもしれないが、

法律をないがしろにする発言で問題だ。影響力をもっと重く考えて

ほしい」と話した。労働法に詳しい脇田滋・龍谷大名誉教授は「古い

日本の価値観を引きずったような発言で、非常に残念だ」と話す。

 <引用終わり>


 実際問題、首相が私生活を犠牲にして働けば、首相の指示に応じる

閣僚・官僚・職員らのワークライフバランスも壊れます。「熱意がある

なら私生活を犠牲にして働くものだ」という歪んだ意識が再び日本の

労働現場に拡大する契機になりかねず、労働者の人権を危うくする発言

です。

高市早苗氏と同性婚

 

 高市早苗氏は同性婚の導入に断固反対する政治家の一人で、LGBTQへの
差別的な姿勢がうかがえます。
 しかし同性婚の規定がない現行法についてはすべての高裁で違憲判決が
出ました。最高裁でも違憲判決が期待されている今、行政の長として粛々と
憲法尊重擁護義務にのっとり同性婚を実現させるのが筋です(最高裁の判決
を待つ必要もありません)。


 (何度も言ってしまいますが)誰が首相になっても、どんな内閣が作られ
ても、政治を監視し続け声をあげる私たち市民のやることは変わりませんね!
人権や憲法の知識が力を高めてくれることも変わりません。もっともっと
憲法カフェ、開きましょう、学び合いましょう✨✨



高市早苗氏が自民党の新総裁に就任したこと


 高市早苗氏が自民党の新総裁に就任しました。初の女性首相が誕生しつつ
ありますが、これを日本における女性の地位向上の証と簡単に評価するのは
かなり難しいものがあります…。

 高市氏は選択的夫婦別姓の導入に断固反対し、性差別に苦しむ女性の思いを
国会で代弁する政治家とはおよそ言いがたい思想の政治家です。


 男性中心社会での不利益にもがき批判的だった高市氏が、その理不尽な差別的
を女性たちと連帯して変えよう、とするのではなく、むしろ誰よりも男性的に
振る舞い馴染み、マッチョな世界に受け入れてもらうことでキャリアを積む道を
選んだこと自体が、ある意味、女性の不自由さを象徴しています。


 誰が首相になっても、どんな内閣が作られても、政治を監視し続け声をあげる
私たち市民のやることは変わりませんね!人権や憲法の知識が力を高めてくれる
ことも変わりません。
 もっともっと憲法カフェ、開きましょう、学び合いましょう✨✨ 



2025年10月2日木曜日

「なぜ『日本人ファースト』がウケたのか」by久保木太一弁護士

 

 あすわか久保木太一弁護士が執筆する連合通信のコラム「『憲法カフェ』で

ご一緒に」。今回は、排外主義的な主張に多くの人が賛同してしまう背景や過程

について。



 刺激の強い扇動的な情報の方が拡散されやすく、多くが虚偽であり、

またSNSでのアルゴリズムの作用などもあいまって、ブレーキがかかる

ことなく市民が差別的な考えに流されたり共感してしまう…という現実。

 市民が政治について考え、とことん議論するのが民主主義の本質ですが、

考える前提の知識・情報がそもそも間違っていたり誤解していたりすれば、

民主主義そのものが壊れていきます。。。



#人権

#排外主義

#差別


2025年9月30日火曜日

安保法制10年 新潟県弁護士会「改めて同法の廃止と安保三文書の撤回を求める会長声明」

 

 新潟県弁護士会からも、「改めて同法の廃止と安保三文書の撤回を求める

会長声明」が出たのでご紹介します。


 新潟県弁護士会

<安保法制の成立から10年を経過したいま、

    改めて同法の廃止と安保三文書の撤回を求める会長声明> 

 https://niigata-bengo.or.jp/news/statement/entry-1065.html



<一部引用>

 政府はその後も、憲法違反の安保法制を前提に、恒久平和主義に反する施策

を続けています。特に、2022年12月に、安保三文書(国家安全保障戦略、

国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定を閣議決定し、敵基地攻撃能力(反撃

能力)の保有を決めたことは、重大です。敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有

は憲法9条2項に、「敵基地攻撃」の実行は憲法9条1項に違反します。また、

これを閣議決定で決めたことは、憲法改正手続によらずに実質的に憲法9条を

変更する点で立憲主義に反します。

 政府は、質問主意書に対する答弁で、集団的自衛権の行使として「敵基地

攻撃」を実施しうるとの見解を表明しています。つまり、日本が武力攻撃を

受けていなくとも相手国に対する武力攻撃が可能であるというのが、現在の

政府の公式な見解ということです。

「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」

してつくられた憲法の恒久平和主義は、極限まで空洞化してしまっています。

<引用終わり>


 田中淳哉弁護士のブログから、関連資料や安保法制解説マンガにもアク

セスできます。

『安保法制の成立から10年を経過したいま、

  改めて同法の廃止と安保三文書の撤回を求める会長声明』

                      (新潟県弁護士会)

 https://j-c-law.com/anpohousei10nen/


安保法制10年 京都弁護士会「改めて立憲主義・民主主義・平和主義を 堅持する立場から同法制の廃止を求める会長声明」

 

 第2次安倍政権が民意そっちのけで安保法制を作ってから早10年。

憲法9条なんて無視していいとばかりに、日本の政治はひたすら軍拡を

進めています。

 憲法9条は一文字も変わっていないのに、憲法9条と真っ向から矛盾

する政策が進む…これがどれだけ異常なことか、今一度、この国に生きる

人みんなで確認し合いたいものです。

 京都弁護士会の声明をご紹介します。



京都弁護士会

<安全保障関連法成立10年にあたり、

  改めて立憲主義・民主主義・平和主義を 堅持する立場から

                同法制の廃止を求める会長声明>

 https://tinyurl.com/mh9mafju


<一部引用>

 2014年(平成26年)7月1日、当時の安倍内閣は、この憲法の

規範的拘束力を破り、集団的自衛権の行使等を一部容認する閣議決定をした。

これは、憲法による国家権力の制限という立憲主義に明確に違反するもので

あった。そして、この閣議決定に基づいて国会に提出された本法制案も、

憲法改正手続きを経ることなく解釈によって実質的な憲法改正の結果を

得ようとするものであり、立憲主義を否定するものであった。

  また、本法制は、関連10法案の改正案及び1つの新法案が一括審議・採決

に付され、参議院特別委員会速記録には「議場騒然、聴取不能」と記録されて、

衆参両院において強行採決がなされた。当時、日本弁護士連合会をはじめ

当会を含む全国の単位会が本法制に反対の意思表明をしたほか、圧倒的多数の

憲法学者や歴代の内閣法制局長官、元最高裁長官も本法制が違憲だと断じ、

連日のように全国各地で多数の市民が参加して大規模かつ広範な反対集会が

行われていたにもかかわらず、本法制が強行採決されたことは、言論の府に

おいて十分な審議がなされなかったことの証左であり、民主主義をないがしろ

にしたものと言える。

<引用終わり>