2017年1月27日金曜日

太田啓子弁護士が登場! 対談『狙われ続ける「個人の尊厳」と「男女平等」』



 婚活支援で盛り上がろうとしている地方自治体、たくさんあるよう
ですね。

 多くが少子化対策目的のようですが、生あたたかい「結婚っていい
もんだよ」という声で、どれだけの人が窮屈な思いをしているのだろう
か、と、重い気持ちにならずにはいられません。
 近所のお節介な声だけだったらまだしも、行政の声なのだから、
見過ごせません。
 「お国」から、 “あるべき人生”を「奨励」「指導」されるなんて、それは、
余計なお世話を通り越して、それは「自分らしい人生」歩む国民の
尊厳を傷つける行為です。


 自民党の改憲草案をはじめ、今、憲法24条を変えたいという声が
あちらこちらから聞こえます。
 「家庭内でも男女平等」「家庭内でも全員が尊厳ある存在」、と、
当たり前のことを宣言している24条は、家制度を廃止させ、すべての
女性を男性と対等な人間として救い、すべての国民を「自分らしい
生き方なんて考えずに家やお国の繁栄のために尽くせ」という思想
から解き放ってくれました。
 
 70年経った今、せっかくの24条はなかなか活かされず、いまだに
日本は世界の中でも男女平等に関しては(ありえないレベルで)
後進国です。
 「口答えする理屈っぽい女」とののしって妻を殴る夫、いますよね。
ハッキリものを言う女優さんや女性政治家ばかり、やたらバッシング
されますよね。
 夫の3歩後を静かに歩くような女性ばかり、「奥ゆかしい」と賞賛され
ますよね…

 
 こんな状況なのに、24条を変えたい方たちは口をそろえて言います。
「24条のせいで“行き過ぎた個人主義”がはびこり、日本の“伝統的
家族”が解体してしまった!」

 うーん…ハンコを押したように同じフレーズを聞きますが、行き過ぎた
個人主義なるものの具体例をいまだ聞いたことがなく…伝統的家族って
どういう家族なのか、いつからのものなのか、もよく分からず(*_*)。
 そして24条を「個人より家族が大事」という条文に変えよう、改憲に
時間がかかるなら、「個人より家族が大事」という法律を作ろう、という
運動を広めています。


 「家族は大事」、というフレーズだけなら、「まぁ、そうだよね」と思う方
もいるでしょう。でも、その「家族は大事」の真意がどこにあるのかを
知ると、そうそう平静ではいられなくなるはずです。

 24条が(ある意味9条よりも強く)なぜ狙われるのか。
どんな社会、どんな国に変えられようとしているのか、
ぜひ、今週号の『週刊金曜日』で知ってみて下さい!
 太田啓子弁護士と、中島京子さん(直木賞作家)の、24条にまつわる
クールな対談です(24ページ~)☆