2026年8月6日木曜日

約200名の憲法研究者が国旗損壊罪の成立に抗議する声明を発表

 

 憲法研究者199人が、国旗損壊罪の速やかな廃止を求める声明を

発表しました。

「不快感や嫌悪感を理由に表現を規制できるなら表現の自由は成り

立たない。政治的表現行為の規制を正当化するような合理性や必要性

はなく、違憲」。罪刑法定主義に反することも指摘しています。


● 「国旗損壊罪は違憲」憲法研究者199人、速やかな廃止を求めて声明 (朝日)

 https://digital.asahi.com/articles/ASV842VNZV84UTIL010M.html


<声明全文>

「国旗の損壊等の処罰に関する法律」の成立に抗議する憲法研究者声明

 https://sites.google.com/view/kokki-conlaw-seimei/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

                      (画像はⅠ枚目)


 とても長い声明ですが、どこをとっても大事なことが書かれているので、

ぜひ全文をお読みください。

 序盤の一部分だけ引用します。

 ↓  ↓  ↓

 そもそも、国旗は、国家それ自体を象徴するだけでなく、しばしば

その時々の政権・政策や当該国家の歴史と深く結びつくものです。

それゆえ、世界各国では、時々の政権や政策に対する最も強い抗議の

意思を示すために、国旗を燃やすなどの行為が行われてきたという歴史

があります。しかも、日本では、「日の丸」は日本の戦前・戦中の軍国

主義や植民地支配を象徴するものと考える人々もおり、必ずしも肯定的

にばかり評価されてきたものではありません。

 したがって、日本においても、国旗を焼き払ったり、切り刻んだりする

などの行為は、言語を用いたものではないとしても、現政権やその政策に

対して強く抗議の意思を表し、あるいは日本の戦前・戦中の軍国主義・

植民地支配に対する強烈な否定的評価を伝達したいという場合には極めて

有効な表現行為としての意味を有することになります。こうした行為は、

憲法学においては、象徴的表現と呼ばれ、憲法21条1項の保護が及ぶもの

とされています。すなわち、憲法21条1項は「集会、結社及び言論、

出版その他一切の表現の自由」を保障するものであり、この「一切の表現」

には象徴的表現も含まれると解されるということです。しかも、これらの

行為が、上記のような政治的表現行為としてなされる場合には、その規制

は極めて慎重でなければならないと考えられています。

 民主主義社会においては、表現の自由の手厚い保障が不可欠です。

それにもかかわらず、表現の自由は傷つきやすいものであり、特に刑罰に

よる威嚇が効きやすいと言われます。というのも、一つひとつの政治的な

表現行為が政治に与える影響は極めて小さいのに比べて、刑罰を科される

不利益はもちろん、逮捕され、あるいは犯罪捜査の対象にされるだけでも

その不利益は極めて大きなものだからです。そんな不利益を被るかもしれ

ないのに、あえて政治的表現を行おうとする人はそう多くありません。

しかし、政治的表現行為が過度に萎縮させられてしまっては、民主主義

社会は成り立ちません。それゆえ、表現行為に対する刑罰を用いた規制

の合憲性は慎重に見極められるべきです。


 * * * * *

 国旗損壊罪は国会での審議段階ですでに多くの専門家が批判して

廃案を訴えていました。それらをすべて無視するかのように振り切って

強硬に成立させたことは、ご存じのとおりです。

 本法が人権上重大な疑義のあるものであることが、改めて専門家から

(これでもかというほど)丁寧に指摘されています。政府も、与党も、

賛成した政党も、謙虚にこれを受け止めて再考すべきです。

.

.

<あすわかInstagram>

 https://www.instagram.com/p/DbsF0pzmqYH/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==


<あすわかX>

 https://x.com/asuno_jiyuu/status/2085140024610488344?s=20

.

.

#国旗損壊罪

#表現の自由

#罪刑法定主義