2024年8月19日月曜日

小池都知事、8年連続で追悼文を送らないようです

 

 関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典で、小池都知事

は今年も追悼文を送付しない、とのこと(8年連続)。。。


● 小池百合子知事、朝鮮人虐殺の追悼文を8年連続で送らず

                 式典主催側は抗議のかまえ (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/347962



 差別を憎み、差別のない社会を目指してリーダーシップを取るべき

首長が、差別が生んだ虐殺という史実と向き合わずに歴史修正的な

発言を繰り返しています。

 8年も続くと、悪い意味で慣れてしまって、態度をまったく変え

ない知事への抗議を徒労に感じることもあるかもしれません。

しかし「ここだけは決して譲れない」という人権の思想を踏みにじる

言動は、憲法の理念と相容れず、主権者である私たち市民がそれを

許容すれば間違いなく「差別の黙認」につながります。

疲れさせたり、慣れさせたりして、抗議を止めてしまうことも、

「権力の手のうち」なのだろうな…と思ったり。

「不断の努力」によって、差別を許さない政治/社会を手に入れるしか

ありません。

防衛省の次年度予算に8兆円の概算要求!


 防衛省が、2025年度予算の概算要求に、ついに8兆円台を計上する

そうです。。。


● 防衛費初の8兆円台要求へ 25年度予算、過去最大 (共同)

 https://www.47news.jp/11350676.html



<一部引用>

 島しょ防衛を強化するため、侵攻してきた敵を排除する攻撃型無人機

(ドローン)の取得費を計上し、自衛隊に本格導入する方向で調整して

いる。

<引用終わり>


 物価高が止まらず、国民の生活苦はとうに限界を超えている今、命と

生活に直結する福祉には「財源が…」と渋り続け、他方で防衛費となると

ほぼ議論なく増額OKとする政治は、もう止めませんか。軍拡は戦争の気運

を高め、周辺諸国との関係を悪化させ、自国の貧困を拡大させます。


「尊い犠牲」というフレーズ


 「尊い犠牲の上に、平和な日本がある」

戦没者追悼の場でよく聞くフレーズについて考察する記事です。


● 「今の平和は、尊い犠牲のおかげ」 決まり文句を憂う元特攻兵 (朝日)

 https://digital.asahi.com/articles/ASS8H3K3SS8HUTIL028M.html?iref=comtop_7_01&fbclid=IwY2xjawEtBPVleHRuA2FlbQIxMQABHQAtYe8u3CHjUbtpREZfRU-isSjcgezJH9tRRZIIEYwhP4NIjQ7FqGi26A_aem_jN9SXFgfR2ZGIa3Y3_Io8w





 戦争で亡くなられた方々への「尊い犠牲」という表現には警戒が必要です。

 第2次世界大戦での日本の軍人・軍属の戦没者は6割が餓死との説が有力で、

勝算のない無謀な作戦での病死も多く、軍部の無為無策による死が美化され

責任の所在がうやむやにされかねません。

国家のために死ねと教育され、命じられ、死んでいった方々を追悼する気持ち

は、侵略戦争の賛美・美化とは相容れません。

国家の犠牲になっていい命などないし、決して「犠牲にならなければならない命」

ではなかった。

改めて、多くの人を死に至らしめた政治に怒り、二度とこのような犠牲を

出さない政治を求めます。


8月31日(土)楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 広島🕊

 



日時:2024年8月31日(土)

 12:00~15:00


会場:鉄板焼き居酒屋じゅげむ

 https://tabelog.com/hiroshima/A3401/A340107/34008285/


参加者2,500円(お好み焼き+ウーロン茶+クリアファイル付き✨)


お申し込み→ hiroseto2004@yahoo.co.jp 

詳細→ https://www.facebook.com/events/426217560410679/

8月26日(月)楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 小田原🏯



日時:2024年8月26日(月)

 13:30~16:00


会場:小田原市民交流センターUMECO(ウメコ) 会議室1・2

 https://umeco.info/


* 託児あり 

参加費1,500円/学生1,000円/高校生以下無料


お申し込み→ https://forms.gle/vNSPuiZpfJBPoZzx7

詳細→ https://facebook.com/events/382908751071109/

8月23日(金)楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in 多摩境🐎

 


日時:2024年8月23日(金)

 14:00~16:30


会場:光明寺東京別院 https://tokyo.komyo-ji.or.jp/

 町田市小山ヶ丘1-2-1


参加費1,500円/中高生300円/小学生以下無料

*キッズスペースあり 


お申し込み→ seika810@icloud.com 

詳細→ https://www.facebook.com/events/2188207744888872/

2024年8月8日木曜日

長崎大学 『世界の核弾頭データ』2023年版ポスター

 【長崎大学 『世界の核弾頭データ』2023年版ポスター】


長崎大学の核兵器廃絶研究センター

『世界の核弾頭データ』2023年版


PDFが公開されていて(A3印刷可)、とても便利です!

https://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/topics/43620?doing_wp_cron=1723005316.8183219432830810546875




信濃毎日新聞 社説「抑止への依存 廃絶に逆行」

 

 広島原爆の日に発信された信濃毎日新聞の社説をご紹介します。

 岸田首相は、表面上「核兵器のない世界」を目指すと繰り返しながら、

廃絶に向けた具体的な行動を取ろうとはせず、むしろ米国の「核の傘」

による拡大抑止の強化を図る姿勢を鮮明にしていることを批判しています。


● 〈社説〉広島原爆の日 抑止への依存 廃絶に逆行 (信濃毎日)

 https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024080600174



<一部引用>

 発効から3年を経た核兵器禁止条約にも背を向けたままだ。

再び使われないための唯一の方法は完全な廃絶だと明記する条約は、

広島、長崎の被爆者たちの長年にわたる訴えの具現化である。

 しかし、政府は締約国会議にオブザーバーとして加わることさえ

拒んできた。岸田首相は「現実的な取り組み」として、核拡散防止条約

(NPT)の下での核軍縮を重視するものの、既にNPT体制の限界は

あらわだ。

 条約の履行状況を協議する再検討会議は、2015年に続いて22年も

最終文書を採択できずに決裂した。保有各国が核軍縮の義務を果たさない

ばかりか、ロシア、中国、米国が互いに核戦力の増強や近代化を図り、

二国間の交渉すら成り立たない状況にある。

 NPT体制が瓦解(がかい)の瀬戸際にあることを見据え、核廃絶に

確かな道筋を付けるためにどうするか。核禁止条約は、NPTを否定する

のではなく補完する条約である。保有国やその傘の下にある国が、NPT

を弱体化させるとして背を向けることに道理はない。

 被爆国としての責務に向き合うなら、日本が禁止条約に加わるのは当然だ。

次回の締約国会議は来年3月にある。少なくともオブザーバーとして参加

することをあらためて政府に求める。

<引用終わり>


朝鮮人虐殺と向き合わない都知事 東大教職員たちが要請書を提出

 

 関東大震災の直後、デマをきっかけに多数の在日朝鮮人や中国人が

自警団や警察によって虐殺されたことは、多くの証拠が残る、歴史的

事実です。ところが小池都知事はこの史実をあたかも不確定(さまざまな

意見があってあやふや)かのように言い続け、ヘイトクライムと向き合い

ません。

 その小池都知事に対し、東大の教職員83名が、朝鮮人虐殺の認定など

を求める要請書を提出したとのこと。


● 小池百合子知事を東大教員83人が批判「学説への信頼を壊している」

             「朝鮮人虐殺」はっきり認めるよう要請 (東京)

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/345496



<一部引用>

 外村教授は都庁で会見し、外国籍や海外にルーツを持つ住民が増え

ている現状を踏まえ「行政も過ちを犯したが、そうならないように

取り組むというメッセージを出すことに意味がある」と訴えた。

<引用終わり>


 差別の根絶を目指すべき自治体の長としてあってはならない態度です。。。

2024年8月7日水曜日

「抑止力によって平和が維持できる」って、ほんと??

 

 「抑止力によって平和が維持できる」とよく聞きますが、

本当でしょうか。

 「いざというときの報復の準備」を見せつけて威嚇することで

他国との信頼関係が増すのでしょうか?むしろ周辺国の不安を煽り、

軍事的緊張を高めるのでは?防衛体制の強化は、自ら戦争の危機を

作る本末転倒なように思えます。



 「抑止力による平和維持」は確実な方法でしょうか?

どんなに強大な兵器をそろえても、「攻撃されたら倍返しで報復する

ぞ(だから武力行使するな)」というメッセージが相手国に伝わらな

かったり、相手国が理性的に行動しなければ、抑止は失敗します。

結局、相手国次第の不安定・不確実なものです。


 例えば、太平洋戦争は勝算がないにもかかわらず日本は自ら戦争の

火ぶたを切りました。アメリカの“抑止”が効かず、日本を抑え込め

なかったといえます。 また、ロシアが侵略戦争に踏み切った上に

核兵器で国際社会を脅かしているのは、“抑止”の失敗の表れでは

ないでしょうか。


 「力には力で対抗するしかない」路線に転換して防衛体制の強化

つまり軍拡に乗り出せば、際限はありません。日本が周辺国の軍拡に

“挑発”されて軍拡に乗り出したのと同様、周辺国も日本の軍拡に

刺激されて更に軍拡を進める“競争”になるからです。ひたすら不信感と

敵意が煽られ、軍事的緊張が高まります。


 軍拡にはお金がかかります。つまり軍拡を進めると、予算調達の

ために増税や福祉の切り捨てが進みます。増税はもちろん、医療、

教育、保育、介護、年金etc、国民の人間らしい生活の大切な土台が

切り捨てられれば、どうにかやりくりしている市民生活には大打撃

です。軍拡は自国の貧困の拡大を招きます。


 「力には力で対抗するしかない」路線を歩めば、必然的に核兵器

保有を目指すことになります。ロシアや中国など核兵器を持つ大国に

見せつける報復力を持ちたい、という執心にとらわれれば、核兵器

保有に行き着きます。それが人類社会においてどれだけ「ありえ

ない発想」かは、論じるまでもありません。


 そもそも日本に、いざとなれば戦争できる/続けられる体力・筋力

はあるのでしょうか。石油・天然ガスなどの資源を輸入に依存する上

に、食糧自給率も低く小麦・大豆・とうもろこし・菜種油・家畜の

飼料などの大部分を輸入に頼る国が、諸外国との関係悪化で輸入の

航路を塞がれたら?戦争以前の問題です。


 他国と関係が良好でないと到底生活を維持できない脆弱な国家に、

他国との「戦争」は非現実的です。憲法尊重擁護義務を負い、

完全な人権保障を目指すべき国会議員が、憲法9条にのっとり全力で

戦争を回避することは、手間はかかっても、最も合理的でコスパ良い

選択可能な唯一の道ではないでしょうか。


 出口の見えない不況と貧困の拡大が広がり、現実に人権が脅かされて

いる人が多数いて、しかも少子化対策や児童手当には「財源が…」云々

言って渋るのに、際限のない軍拡には無条件に税金を注ぐって、お金

の使い道が違いませんか?本当に国民の命・健康・人権を守る気がある

のか、国の姿勢が問われます。


 諸外国との関係悪化は、日本での国籍/民族差別やヘイトスピーチ

につながります。

 結局「抑止力」での脅し合い(際限ない軍拡)がもたらすのは貧困や

差別など「戦争の芽」ばかり。経済的にも、人権保障の観点からも、

平和外交の努力を積み重ねて全力で戦争を回避することが、一番現実的

で合理的です。




広島県知事あいさつ 「現実主義者」の主張する核抑止論を論難


 昨日開催された広島の平和記念式典。広島県知事のあいさつがとても印象的
でした。


<知事あいさつ 全文>



●【全文】広島 湯崎知事「核廃絶 人類存続に差し迫った問題」 (NHK)



<一部引用>

 翻って現在も、世界中で戦争は続いています。強い者が勝つ。弱い者は踏み
にじられる。現代では、矢尻や刀ではなく、男も女も子供も老人も銃弾で撃ち
抜かれ、あるいはミサイルで粉々にされる。国連が作ってきた世界の秩序の
守護者たるべき大国が、公然と国際法違反の侵攻や力による現状変更を試みる。
それが弥生の過去から続いている現実です。

 いわゆる現実主義者は、だからこそ、力には力を、と言う。核兵器には、
核兵器を。しかし、そこでは、もう一つの現実は意図的に無視されています。
人類が発明してかつて使われなかった兵器はない。禁止された化学兵器も引き
続き使われている。核兵器も、それが存在する限り必ずいつか再び使われる
ことになるでしょう。
 私たちは、真の現実主義者にならなければなりません。核廃絶は遠くに掲げる
理想ではないのです。今、必死に取り組まなければならない、人類存続に関わる
差し迫った現実の問題です。

<引用終わり>


 今この瞬間も続く武器兵器を使っての殺戮を踏まえれば、「力には力で
対抗するしかない」と叫ぶ「現実主義者」の主張は必ず核兵器使用につながる、
という指摘に深く頷きます。

2024年8月6日火曜日

広島市長 為政者に対話と核抑止論からの政策転換を促す


● 広島、6日は原爆の日 79回目、核抑止論の転換促す (時事) https://news.yahoo.co.jp/articles/265965e1ef8f1f9933d06733d9fc50108b9afcba



<一部引用>

 松井一実市長は平和宣言で、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、

中東情勢が緊迫化する中で、「国家間の疑心暗鬼が深まり、国際問題を

解決するには、武力に頼らざるを得ないという考え方が強まっている」

と危機感を表明。被爆者の体験記や、東西冷戦を終結に導いた故ゴルバ

チョフ元ソ連大統領の言葉を引用し、為政者に対話と核抑止論からの

政策転換を促す。

<引用終わり>


 核兵器で脅して抑え込む、という核抑止論は、すでに破綻が指摘されて

いて時代遅れです。脅し合うことで得られる平和などなく、地球規模の計り

知れない破壊をもたらす核兵器は禁止と廃絶に尽きます。戦争被爆国として

の日本が核兵器廃絶をリードできていないことは、ほんとうに残念なこと

です。核兵器禁止条約への参加をはじめ、核兵器廃絶に向けて行動する

政治を求めませんか。

核兵器保有9か国 核兵器関連の支出額ひたすら増加


 今年6月の記事ですが、核兵器を保有する9ヶ国の核兵器関連支出額が、

前年より13%以上増えて914億ドル(約14兆3800億円)に

なったとのこと。。。


● 核兵器保有9か国の去年の核兵器関連支出額“前年比13%超増” (NHK)

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240617/k10014483531000.html



<一部引用>

 ICANは核兵器への支出額は、公表を始めた5年前と比べ34%増加した

としたうえで「この5年間で非人道的で破壊的な核兵器への支出が加速

していることは、世界の安全保障を改善させるどころか、世界的な脅威と

なっている」と警鐘を鳴らしています。

<引用終わり>


 「(核)兵器による脅し合いの結果、平和が保てている」などという

核抑止論は、幻想です。廃絶を進める政治を求めます。

2024年8月1日木曜日

8月2日(金)楾大樹弁護士の憲法カフェ『檻の中のライオン』in東村山☀



日時:2024年8月2日(金)

 14:00~16:30


会場:東村山市市民ステーション サンパルネ 

      コンベンションホール 2階

  (東村山市野口町1-46)


参加費1,200円/中高生200円

障がい者と介助者(一人まで)各700円


お申込み:189.hck@gmail.com

詳細→ https://www.facebook.com/share/YZEJE4wDvvep8Yyp/?mibextid=9l3rBW