かつて、研究者たちがアイヌ民族の遺骨や副葬品を盗掘したり、無断で
持ち去ったり…その倫理に反し差別的な収集や保存管理は、アイヌの方々
への配慮を全く欠いた屈辱的なものでした。
今月、日本人類学会と日本考古学協会が謝罪声明を出し、飛び交うアイヌ
ヘイトに対して3学会共同の声明も出ました。
アイヌヘイトに対する3学協会共同会長声明
一部引用
「あたかもアイヌ民族の先住性を否定する学術的根拠があるかのように
訴える、ヘイト(不当な差別的言動)とも受け取れる内容のものがみられ
ます。日本列島の人と文化のルーツや実態の解明に貢献してきた学協会
として、これらを看過することはできません。」
アイヌ、琉球、大陸系…日本がさまざまなルーツの民族によって形成
されている歴史的事実を知らない人たちの「日本は単一民族国家」という
ファンタジーは、今でも根強く、そうした無理解から差別が生まれます。
単一民族だと“良い”という論理も謎ですが、なんであれ正しい歴史と事実
を学び、差別に加担しないことが肝要です。

