陸上自衛隊の陸上幕僚監部ナンバー2にあたる陸上幕僚副長ら幹部3人
が、公用車を使用して靖国神社に参拝しました。実施計画の詳細について
の文書が防衛省内で作成され、公用車が使用されたとのこと。私的な参拝
であると主張し、防衛省も私的参拝と認定しましたが…
…「私的」💧?
疑問が拭えません。
(防衛省は、私的参拝にもかかわらず公用車を使用したことについて訓戒
の処分にしました。)
靖国神社は、単なる神社ではありません。かつて日本陸軍・海軍の管理下
にあり、天皇のために「忠義を尽くして」戦死した軍人・軍属だけをまつる
軍事的宗教施設であり、侵略の精神的支柱として位置づけられてきた施設です。
そうした国家神道と決別し人権保障と戦争放棄を誓う国として再生した
戦後日本において、「政教分離(宗教と国家が距離を置くシステム)」は
信教の自由を保障する上ではとても重要です。これを安易に破る行為に
ついては、厳しく対処しなければなりません。
今回の参拝について、多くの批判の声があがっています。
前の記事につづき、日本キリスト教協議会の声明をご紹介します。
ぜひお読みください。
日本カトリック協議会
「自衛隊は靖国神社に集団参拝する違憲行為を直ちにやめてください」
https://ncc-j.org/wp-content/uploads/2024/02/d21376be1a90e88a80b36e845a430511.pdf
<一部引用>
防衛省からの移動に公用車を使い、防衛相が行政文書と認めている実施
計画を作成し、参拝目的を「新年の安全祈願」のためと明記していること
から「私的参拝」「公式参拝的な意味合いではない」との言い訳は到底通用
するものではありません。
(中略)
防衛相は、日本国憲法20条3項の政教分離原則の違反の常習化を根本的
に改めるよう厳重な指導を行うべきであります。特に安保関連三文書による
軍拡路線が拡大し、自衛隊員の戦死が現実みを帯びる中で、軍国主義の支柱
となった靖国神社への集団参拝は大きな問題で、看過することはできません。
<引用終わり>