2013年3月21日木曜日

96条“改正”に関するニュース

自民党憲法草案の実現を目指すにあたっては、まずは憲法96条(憲法改正に関する条項)の“改正”が検討されているようです。

 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
2   憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

 96条1項があることにより、憲法は、簡単には改正できないようになっているのです。
このことがなぜ重要なのかというと…

 このニュースをごらんください。
民主党党首の海江田万里氏のコメントです。
「憲法は国家権力を縛るもので、国民を縛るものではない」

憲法に縛られているはずの国家権力が、簡単に憲法を変えることができてしまったら、憲法で権力を縛っている意味がないのです。
権力を持った者が、好き勝手することを許してしまいます。

イラストで表現すると、こんな感じです。









(当会では、今の憲法が自民党憲法草案に変わるとどうなるか、イラストで解説するパンフレットを作成しています。)

憲法を簡単に変えられるということは、権力を縛る憲法の重さを、簡単に軽くしてしまうことができる、ということです。
そうすると、憲法は権力を縛ることができず、今度は権力が国民を縛ることができてしまうのです。
だから、簡単に変えられる憲法では、意味がないのです。
96条が、憲法改正に厳しい要件を課しているのは、そのためです。 

他方で、こんな勉強会も開催されたようです。

96条改正を目指す超党派の勉強会「憲法96条研究会」結成
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/449516.html

国会議員を選ぶのも、国民投票をするのも私たちです。
私たち自身も、勉強しなくては。と思います。